全4355文字

Q7:カメラで運転者を監視しているのはなぜ?

 レベル3の自動運転では、運転操作の交代が必要になったら運転者が引き継ぐことを前提にしている。そのため、運転者監視カメラ(ドライバー・モニタリング・カメラ)を使って、運転者が運転を引き継げる状況にあるかどうかを監視している(図8)。例えば、姿勢が崩れていたら急病の可能性が疑われる。

図8 運転者の状態を見守る運転者監視カメラ
図8 運転者の状態を見守る運転者監視カメラ
(出所:ホンダ)
[画像のクリックで拡大表示]

Q8:運転者はサングラスを掛けていてもよいの?

 レジェンドでは、近赤外線方式の運転者監視カメラを採用している。青木氏によれば、一部のサングラスは赤外線を通すため、着用可能だ。だが、高反射のサングラスなど一部のサングラスは、着用に制限がある。

Q9:レベル3の自動運転の実現にはどんな壁があったの?

 杉本氏によると、レベル3の壁は「どこまでやったら十分に安全か」という点だった。そこでホンダが道しるべにしたのが、国土交通省の「自動運転車の安全技術ガイドライン」だった。

 同ガイドラインでは「合理的に予見される防止可能な人身事故が生じない」ことを求めている。杉本氏は、「交通事故のデータを分析することによって、事故がどういう状況のときに起こるのかが分かる。その中で事故の要因を分析できるものは、合理的に予見される。こうした事故は考えなければいけない」というのがその意図だと説明する。端的に言えば、「システムの原因によって事故を引き起こさないことだと解釈している」と同氏は語る。

 そのために取り組んだのが、想定外をいかに潰し込むかということ。約1000万通りのシミュレーションを実施し、約130万kmに及ぶ高速道路でのテスト走行を行ってその潰し込みを図った。

 もっとも、防止できない事故はやはり残ってしまう、と杉本氏は明かす。「後ろのクルマが居眠りしてぶつかってくるケースなど」(同氏)だ。

 ホンダはレベル3の自動運転車の開発を通じて、安全性を証明するプロセスも開発したとしている。杉本氏によれば、これは今後必ず生かせる技術であり、安全技術を進化させられるものという。

Q10:100台限定のリース販売にしているのはなぜ?

 100台限定としたのは、ホンダ執行職日本本部長の寺谷公良氏によれば、「一人ひとりのお客様に丁寧なアフターサービスを行い、取り扱い方法を丁寧に説明するため」という。

 一方、リース販売としたのは、メンテナンスが重要だからだという。リースであれば、定期点検や整備をしっかりと行えるとする。

 追加の販売の可能性については、「当面の増産・増販は計画していない。この100台をしっかりと利用してもらい、その中からお客様の評判などいろいろなフィードバックをもらった上で、将来に向けてはいろいろと検討していきたい」(同氏)としている。

 なお、任意の自動車保険については、各損害保険会社と話し合い、レベル3の自動運転車の特約を用意してもらったと説明する。