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Q2:居眠りしたり酒を飲んだり後ろの席に荷物を取りにいったりしてもよいの?

 レベル3の自動運転では、自動運転中に車両側から運転の交代を要請された場合、運転者は運転を引き継がなければならない。そのため、運転者は運転を引き継げる状態を維持することが法律でも求められている。

 従って、居眠りや飲酒など運転を引き継げなくなるような行為は認められない。後席に荷物を取りにいく際も、シートベルトを外したり座席から離れたりする行為は許容されない。

Q3:車両に自動運転車であることが分かるステッカーを付けているのはなぜ?

 国土交通省が、自動運転車であることを示す所定のステッカーを車体後部に貼付することをメーカーに要請しているためだ(図3)。自動運転車は法定速度を厳守して走ることから、周囲の車両に知らせた方が親切だし不安も少ない。スマホを使っても取り締まりの対象にならないため、警察にも外から分かってもらった方が合理的だ。そばを通ったクルマの運転者が手放しで動画を見ていたら、不安になる人がいるかもしれない。ステッカーがあれば、自動運転車だと分かって安心できる。

図3 車体後部に付けられた自動運転車であることを示すステッカー
図3 車体後部に付けられた自動運転車であることを示すステッカー
ナンバープレートの右側に見えるのがステッカー。(出所:ホンダ)
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Q4:レベル3の自動運転を高速道路の渋滞時だけで使えるようにしているのはなぜ?

 ホンダの説明では、「高速道路では、低速での事故が意外に多い」(ホンダ先進技術研究所エグゼクティブチーフエンジニアの杉本洋一氏)というのが1つの理由だ。今回は、第一歩として渋滞時に限定したという。

 ただ、もう1つ考えられるのは、レベル3の自動運転に関するより詳細な要件が、現時点では、高速道路の同一車線内で60km/h以下と低速で走行する場合に限って明確にされていることだ。

 日本では、道路運送車両法と関連する省令や告示、および告示に付与される別添技術基準によって、レベル3の自動運転車に対する要件を定めている。中でも詳細な要件を規定しているのが、別添技術基準である。その中には、高速道路の同一車線内で60km/h超で走行する場合や車線変更を伴う場合など、高速道路の同一車線内で低速走行する場合以外の規定はまだない。

 これが意味するのは、高速道路の同一車線内での低速走行であれば、別添技術基準に定めた要件を満たせば国のお墨付きをもらえるということだ。そして、車線変更を伴うものや高速域までを対象にする自動運転レベル3の車両については、車両を提供する会社が自ら道路運送車両法や省令・告示を満足していることを立証しなければならないということである。