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 携帯大手の格安オンライン専用プランが、ソフトバンクの「LINEMO」を皮切りに21年3月17日から順次スタートする。新たなオンライン専用プランと従来プランとの違い、申し込み時の注意点など、知っておきたい項目をまとめた。各プランの提供条件は21年3月12日時点の情報に基づいている。

Q1:なぜ携帯大手は格安のオンライン専用プランを投入?
Q2:ahamoとpovo、LINEMOの違いは?
Q3:従来プランとの違い、注意点は?
Q4:キャリア決済は使える?
Q5:ネットワーク品質は?
Q6:どれくらいお得?
Q7:申し込み方法は?
Q8:対応端末は?
Q9:どんな人に向いている?
Q10:採算性は?

Q1:なぜ携帯大手は格安のオンライン専用プランを投入?

 オンライン申し込み専用プランを最初に発表したのはNTTドコモだ。同社社長の井伊基之氏は20年12月3日の発表会で、ahamo投入の理由として「ドコモは20代の層に弱く、危機意識を感じていた。ドコモ自身が競争に打ち勝つために導入する」と語った。

 NTTドコモは確かに、モバイル番号ポータビリティー(MNP)で他社への流出が止まらず危機意識を抱いていた。それに加えて、20年9月に発足した菅義偉政権が携帯料金の引き下げを政策の中心に据え、携帯大手に度重なる値下げ圧力を加えたことも、ahamo登場の背景になったとみられる。

 破格値のahamoが起爆剤となり、競合のソフトバンクやKDDI(au)も値下げに動いた。ソフトバンクは「LINEMO」、KDDI(au)は「povo」とahamo同様に20GB(Bはバイト)まで使えて2000円台の対抗プランを発表した。店頭における販売コストを抑えるため、各社ともオンライン申し込み専用プランとしている。21年3月中旬から順次サービス開始となり、新たな競争の火ぶたが切られようとしている。

Q2: ahamoとpovo、LINEMOの違いは?

 ahamoとpovo、LINEMOは月20GBまで使えるオンライン申し込み専用プランという点で共通だ。だが細部に違いがある。

NTTドコモKDDI(au)ソフトバンク
ブランド名ahamopovoLINEMO
月額料金2700円(税抜)
2970円(税込み)
2480円(税抜)
2728円(税込み)
2480円(税抜)
2728円(税込み)
月間データ量20GB20GB20GB
利用できるネットワーク4G/5G4G/5G
(5Gは21年夏以降)
4G/5G
20GB超過後の速度最大1Mbps最大1Mbps最大1Mbps
5分以内の国内通話かけ放題無料オプション
(税抜500円)
オプション
(税抜500円)
キャリアメールなしなしなし
その他の特徴・5分以内国内通話かけ放題をセットに・トッピングと呼ぶ機能でオプションを柔軟に追加可能・LINE通話などをカウントフリーに
・LINEスタンプも使い放題
各社のオンライン申し込み専用プランの特徴
Bはバイト、bpsはビット/秒(作成:日経クロステック)

 まずは5分以内の国内通話がかけ放題となるオプションがプランに含まれているかどうかだ。ドコモのahamoは、2700円(税抜)の月額料金に5分以内の国内通話かけ放題を含む。KDDIのpovoとソフトバンクのLINEMOは、5分以内国内通話かけ放題をプランに含めず、500円(税抜)のオプションとした。その分、プランの料金は2480円(税抜)と安い。逆に5分以内国内通話かけ放題となるオプションを加えた場合、ahamoより高くなる。

povoはトッピングと呼ばれる機能でオプションを柔軟に追加できる点が特徴
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povoはトッピングと呼ばれる機能でオプションを柔軟に追加できる点が特徴
(出所:KDDI)

 KDDIのpovoは、5分以内の国内通話かけ放題やデータ通信が24時間使い放題になるオプションを「トッピング」という形で柔軟に追加できる点が最大の特徴だ。トッピングのメニューは順次追加予定という。

 ソフトバンクのLINEMOは、メッセージサービス「LINE」との親和性の高さを売りにする。LINE通話やLINEトークをカウントフリーとし、データ使い放題となる。700万種類以上のLINEスタンプを使い放題となる機能も21年夏から追加予定だ。

LINEMOはLINEスタンプの使い放題サービスも売りにする
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LINEMOはLINEスタンプの使い放題サービスも売りにする
(出所:ソフトバンク)