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Q6:どれくらいお得?

 「まさか携帯大手がここまで値下げに踏み込んでくるとは」。ahamoをはじめとした携帯大手の新プランに対して、MVNO(仮想移動体通信事業者)の幹部は思わずこう漏らす。ahamoやpovo、LINEMOの価格水準は、格安を売りにするMVNOが危機意識を持つほどの料金水準だ。

総務省が「ビリヤード図」と呼ぶ料金の分布図
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総務省が「ビリヤード図」と呼ぶ料金の分布図
(出所:総務省)

 総務省が「ビリヤード図」と呼ぶ各社の料金プランを比較した図を見ると分かりやすい。ahamoなど20GBで月3000円以下の料金プランは、携帯大手のメインブランドの大容量プランと比べて半額以下だ。MVNO各社のプランと比べてもそん色がない。楽天モバイルの月2980円(税抜)で自社回線エリア内なら使い放題となるプランにも、十分対抗できる値付けとなっている。

 楽天モバイルやMVNO各社は21年1月以降、対抗値下げに動いている。楽天モバイルは月2980円(税抜)で使い放題となるプランを改定。新プランでは1GBまで無料、以降は使用量によって金額が変わる段階式とした。

 月20GB以下のデータ量で十分という利用者も多いだろう。携帯大手は20GB以下のデータ量の領域においてサブブランドで値下げしており、ここでも競争が激化している。

 MVNOサービス「IIJmio」を展開するインターネットイニシアティブ(IIJ)は携帯大手の値下げに対抗するため、2GBまで使えて月780円(税抜)といった新料金プランを打ち出している。小容量の場合、MVNOや楽天モバイルなどの新プランが得になるケースも多い。

Q7:申し込み方法は?

 ahamoとpovo、LINEMOのいずれも店頭のショップなどでは申し込みできず、Webページなどオンライン契約限定となる。LINEMOはLINE経由、ahamoは専用アプリ経由でも契約できる。

ahamo契約の流れ
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ahamo契約の流れ
(出所:NTTドコモ)

Q8:対応端末は?

 LINEMOはiPhoneを中心とした40機種以上に対応している。SIMロックがかかっている端末は、SIMロック解除が必要になるという。

 ahamoもiPhoneを中心に90機種以上の端末での動作を確認している。povoについても同様に、iPhoneを中心に180機種以上での動作を保証している。

Q9:どんな人に向いている?

 ahamoとpovo、LINEMOいずれも、店頭サポートやキャリアメールなどに対応しないため、ある程度リテラシーが高い利用者に向く。ahamoは、20歳代のデジタルネーティブ向けをうたっており、こうした利用者層に向いたプランといえる。

 逆に主にシニア層を中心とした店頭サポートやキャリアメールを必要とする利用者は、従来プランの方が向いているだろう。

Q10:採算性は?

 ahamoやpovo、LINEMOについて、MVNOから「不当廉売では?」という声が相次いだ。そこで総務省は、これらのプランについて採算割れしていないか内部検証した。その結果、採算割れはしていないが、採算ぎりぎりということが判明したという。

 NTTドコモ常務執行役員の鳥塚滋人氏は、ahamoの採算性について「収支を検証中だが、ahamoは他社からドコモに来ていただく人を増やすことはもちろん、契約者がドコモにとどまってもらうことも狙っている。この金額で十分、吸収できる」と語る。利用者の獲得コストや引き留めコストを踏まえると、ahamoの料金水準で採算性があると判断しているようだ。

 ahamoとpovo、LINMOいずれも採算ぎりぎりということは、利用者にとってこれまで以上にお得なプランであることは間違いない。