腕輪型コントローラーで触覚をどう提示するのか
今回の発表で新たに判明したのは、Facebookが腕輪型コントローラーに搭載した触覚フィードバック技術を開発中であることだ。例えば、弓を引くような感覚を与える、リアルで高水準な触覚提示技術を実現することを目指しているという。
同技術の研究開発のために試作した端末も2種類披露した。1つは、「Bellowband」と呼ぶ試作品で、腕輪の内側に、空気圧によって膨らんだり縮んだりする「ベローズ(ふいご)」を8つ備える。振動とベローズによる圧力で触覚フィードバックを提示する。
もう1つは、「Tasbi (Tactile and Squeeze Bracelet Interface)」と呼ぶもの。6つの振動アクチュエーターで手首を圧迫して、触覚を提示する。紹介した2つの試作品は初期段階にあるものの、有望な技術と位置付けている。
今回の発表では、腕輪型コントローラーによる操作法にも言及した。例えば、「クリック」と呼ぶ操作で、人さし指と親指をつけたり、離したりする動きで仮想ボタンをタップする。現状でこのクリックのようなシンプルな操作しか実現できていないが、研究開発を進めれば、いずれ仮想物体に触れて動かす操作やキーボードのタイピングといった複雑で、高い精度を求める操作にも対応できるとみているという。加えて、指や手の一部を欠損している状態でも筋電センサーによって自由に操作できるようにしたいとする。