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 米Intel(インテル)の子会社で、自動運転技術を手掛けるイスラエルMobileye(モービルアイ)は2021年4月12日(現地時間)、自動配送車や配送管理システムなどを開発する米国のスタートアップ(新興)企業Udelv(ユーデルブ)と提携することを明らかにした。Mobileyeの「レベル4」相当の自動運転システム「Mobileye Drive」を採用した配送用の電気自動車(EV)「Transporters」をUdelvが開発。23年に商業サービスを開始し、28年までに3万5000台超を生産することを目標に掲げる。既に顧客も獲得済み。商用車のリース事業などを手掛ける米Donlen(ドンレン)がUdelvの自動配送車を1000台、予約注文したという。この注文数は、自動配送車として最大級だという。

Udelvの自動配送EV「Transporters」のイメージ
Udelvの自動配送EV「Transporters」のイメージ
(出所:Intel)
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 MobileyeはADAS(先進運転支援システム)などに向けた画像認識用半導体製品を手掛けてきた。最近ではIntelと協力してミリ波レーダーやLiDARといったセンサーも開発するまでになっている。

 さらに一歩進めて、レベル4の自動運転車を開発するためのターンキーソリューションと位置付けて開発したのがMobileye Driveである。自動運転に必要なソフトウエアとハードウエアで構成する。ハードウエアとして、車載SoC(System on a Chip)「EyeQ5」のほか、車内外で合計13個のカメラと、3つの長距離用LiDARと6つの短距離用LiDAR、6つのレーダーを用意している。

Mobileye Driveの構成
Mobileye Driveの構成
(出所:Intel)
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 Udelvは17年創業で、ベイエリアのバーリンゲームに本社を構える。カリフォルニア州車両管理局(DMV)から、テストドライバー同乗での公道試験の認可を得ている企業のうちの1社。だが、DMVが毎年2月ごろに発表する公道試験の結果報告書を見ると成績はずっと低迷したままだ。巻き返しのため、Mobileyeの自動運転技術を採用した可能性が高い。

 Udelvが狙うラストワンマイル配送は、流通で最もコストがかかり、商品全体のコストの53%を占めるという。加えて、都市部を中心にラストワンマイルの配送量が増加しており、同社はここが大きな事業チャンスになるとみている。