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 米NVIDIA(エヌビディア)が2021年4月12日からオンラインで開催中の開発者会議「GTC 2021」に併せて、同社創業者 兼 CEOのJensen Huang(ジェンスン フアン)氏が報道機関からのさまざまな質問に答えた。この中で英Arm買収の状況について語った。さらに同氏はGTC 2021の基調講演では、あたかも買収が完了したかのように、Armのエコシステムが順調に拡大していることを熱弁した。クラウドやエッジ、エンタープライズ向けプロセッサーで、Armコアの採用が広がっていることを訴えた。

Armのエコシステム拡大を強調するNVIDIAのHuang氏
Armのエコシステム拡大を強調するNVIDIAのHuang氏
(出所:「GTC 2021」の基調講演動画をキャプチャーしたもの)
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 NVIDIAがArmの買収でソフトバンクグループと合意したのは20年9月である。このとき、英国や中国、EU、米国など、必要な規制当局の承認などを経て買収を完了するまでに約18カ月を要すると発表。買収完了の目標時期を22年に置いた。

 だが、その後、ハイテク産業における米中間の摩擦が激化。半導体業界にもその影響が出ている。例えば、中国当局の承認が下りなかったことから、21年3月に半導体装置メーカーの米Applied Materials(アプライドマテリアルズ)はKOKUSAI ELECTRIC(本社東京)の買収を断念した。当然、Arm買収を取り巻く環境は厳しくなっている。それでも、Huang氏は「米国と欧州、アジアの規制当局に対して我々のビジョンを説明しており、(Arm買収がテクノロジー業界の)競争やイノベーションの促進につながるとして支持されている」とし、22年買収完了に向けて前進していることを強調した。