米Tesla(テスラ)の電気自動車(EV)「モデルS」で再び死亡事故が起きた。衝突時に運転席が無人だった可能性がある。運転支援システム「オートパイロット」が作動していたかどうかに注目が集まる。そもそも、テスラはどんな企業で、どのようなEVや技術を有する企業なのか、知っておきたい項目をまとめた。
Q1:今回の事故はどのようなものか?
複数の米メディアによると、米国テキサス州ヒューストン北部で2021年4月17日夜、モデルSが木に衝突して炎上する事故が起き、乗員の男性2人が死亡した。地元警察によると、死亡した2人のうち1人が助手席、もう1人が後部座席に座っており、衝突時に運転席が無人だったのは、ほぼ確実だという。事故を起こした車両は19年型のモデルSで、木に衝突する前に高速でカーブを走行していた。
オートパイロットが作動していたかどうかは調査中である。ただし、テスラCEO(最高経営責任者)のElon Musk(イーロン・マスク)氏は4月19日にツイッターで「これまでに回収されたデータログでは、オートパイロットが有効になっておらず、FSD(完全自動運転向けの車載システム)も購入していない」と述べている。
Q2:そもそもテスラってどんな会社?
03年に創業したEVメーカー。シリコンバレーのパロアルトに本社を、フリーモントに工場を構える。中国・上海にも工場があり、欧州でも工場を建設中である。
20年は約50万台のEVを世界で販売した。太陽光発電システムや蓄電池システムなども手掛ける。20年9月の株主総会で、家庭用エアコン事業を始めるかもしれないとマスク氏が発言し、注目を浴びた。20年7月に一時、米国市場で時価総額がトヨタ自動車を抜いて話題になった。