AI推論処理の性能は1.4TOPS
K26 SOMは77mm×60mm×11mmの寸法で、XilinxのArmコア集積FPGA「Zynq UltraScale+ MPSoC」*4を搭載する。ただし、搭載したFPGAは市販されている製品ではなく、K26 SOMに向けた専用品である。このFPGAは、4個のArm Cortex-A53や256K個のシステム・ロジック・セル、H.264/265ビデオコーデックなどを集積している。K26 SOMにはこのFPGAのほかに4GバイトのDDR4型SDRAMなどを搭載する。AI推論処理の性能は1.4TOPSとする。GPUベースのSOMに比べて、新製品はAI利用のビジョン処理を1/3のレイテンシーと1/3の消費電力で実行できるという。
Khona氏によれば、K26 SOMは4つの方法でカスタマイズが可能である。第1の方法は、Cortex-A53で稼働するソフトウエアを用意すること。第2の方法は、XilinxのAI処理フレームワーク「Vitis AI」を使って、推論処理モデルを開発すること。第3の方法は、Xilinxのソフトウエア/AI設計者向けのFPGAアクセラレーター設計環境「Vitis」*5を使って、FPGAファブリックの設計をすること。第4の方法はXilinxのハードウエア設計向けの設計環境「Vivado Design Suite」*6を使ってFPGAファブリックの設計をすること、である。