ネット型リユース事業を手掛けるマーケットエンタープライズ(東京・中央)は2021年4月28日、2021年第1四半期(1Q、1~3月)における中古スマートフォンの取引数ランキングを発表した。同ランキングは、中古スマホ端末取引の大手4市場(ヤフオク!、メルカリ、ムスビー、ラクマ)の動向を分析した結果である。また今回は、新型が登場した中古iPadについても言及している。
独占崩すiPhone SE
長らく「iPhone 8」と「iPhone 7」が独占していた中古iPhone市場のトップ10ランキングだが、今回、新顔が食い込んだ。「iPhone SE(第2世代)」である。マーケットエンタープライズによる分析では「21年1~3月に実施された各社の割引キャンペーンにより、転売目的での購入が増え、新古品の端末が中古スマホ市場に流れた。これがランキング変動につながった」としている。
通信キャリア(携帯電話会社)別の取引量の変化では、2020年7~9月より増加傾向にあるSIMフリー版の取引量が今回大きく増えた。2020年10~12月に比べ、ランキング2位で順位は変わらないものの「iPhone 8 64GB」が54%、同11位から9位とトップ10入りした「iPhone SE(第2世代)64GB」が134%と増加している。マーケットエンタープライズによれば「同容量の同機種を比較した場合、平均価格はキャリア版よりもSIMフリー版が2000円前後高くなっており、需要の高まりを感じさせる」という。SIMフリー版はどの携帯会社でも使うことができ、SIMロック解除の手間もかからないため、今後もさらに需要が高まると、同社は予想する。