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 米Apple(アップル)とアプリ配信の手数料などに関して法廷で争っている米Epic Games(エピックゲームズ)は2021年4月30日(現地時間)、コンピューターグラフィックス(CG)などのデジタルアートに関する投稿や配信、学習などを手掛けるサイト「ArtStation」の運営企業を買収することを明らかにした。エピックゲームズが抱えるゲーム開発ツール「Unreal Engine(UE)」の開発チームと密接に協力していくことで、クリエイティブコミュニティーを強化したいとする。

エピックゲームズのロゴとArtStationのロゴ
エピックゲームズのロゴとArtStationのロゴ
(出所:エピックゲームズ)
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 買収を機に、デジタルアート配信サービス「ArtStation Marketplace」における配信手数料を30%から12%以下に引き下げると発表した。エピックゲームズは、アップルがアプリストアで課す30%の配信手数料が高額だとして裁判所に訴えている。米国で21年5月3日(現地時間)から、両社トップが出廷する公判が始まった。その決戦を前に、配信手数料の引き下げを発表することで、アップル側に揺さぶりをかける狙いがありそうだ。

 12%という手数料は、エピックゲームズがパソコン向けで手掛けるゲーム配信サービス「Epic Games Store」と同じである。標準で従来の30%から12%に下げるほか、ArtStationの「プロメンバー」会員は従来の20%から8%に、セルフプロモーションの場合は5%に引き下げるという。グラフィックスの制作などの方法などを学べるアーティスト向け学習サービス「ArtStation Learning」に関しては、21年中は全ユーザーに対して無料で提供する。

 買収後も、ArtStationは独立して運営されるという。独立性を強調するためか、今回の手数料引き下げの詳細は、エピックゲームズのプレスリリースではなく、ArtStationの公式ブログで発表していた。ArtStationのプラットフォームは、UEの利用の有無にかかわらず、すべてのクリエーターが利用できるという。