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 米Google(グーグル)は地熱発電システムを本格的に導入する。2021年5月18日(米国時間)にオンラインで開催した開発者会議「Google I/O 2021」の基調講演で同社 CEO(最高経営責任者)のSundar Pichai(スンダー・ピチャイ)氏が明らかにした。地熱発電技術を手掛ける米Fervo Energy(ファーボ・エナジー)をパートナーとして、ラスベガスを含むネバダ州にあるデータセンター(DC)やインフラ向け電力網に対して、地熱発電で得られた電力を22年から供給する。加えて、グーグルが本社を構える米カリフォルニア州マウンテンビューの新キャンパス(オフィス)にも地熱発電を導入する。

地熱発電システムの導入を「Google I/O 2021」の基調講演で語るピチャイ氏
地熱発電システムの導入を「Google I/O 2021」の基調講演で語るピチャイ氏
(出所:Google I/O 2021の基調講演の公式動画からキャプチャーしたもの)
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地熱発電システムをネバダ州で導入する
地熱発電システムをネバダ州で導入する
(出所:Google I/O 2021の基調講演の公式動画からキャプチャーしたもの)
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 グーグルは、世界中にあるすべてのDCとオフィスにおいて、カーボンフリーのエネルギーを使って30年までに24時間365日稼働させることを目標に掲げている。この目標を達成する切り札の1つとして地熱発電を位置付ける。

 グーグルとファーボが共同で開発に取り組む次世代型の地熱発電システムでは、地熱井(地熱発電向けの熱源を取り出すための穴)向けの高度な掘削技術や光ファイバーセンシング技術などを活用し、生産性の向上を図る。例えば、地熱井内の光ファイバーケーブルを利用して、地熱資源(熱水や蒸気など)の流量や温度といった各種データをリアルタイムに収集する。このデータに基づいて、地熱資源が存在する場所を高精度に特定できるという。

 マウンテンビューの新オフィスにも、北米最大級をうたう地熱発電システムを導入する。同オフィスでは、9万枚の太陽光発電パネルも設置する。

地熱発電システムを導入予定のマウンテンビューの新オフィス
地熱発電システムを導入予定のマウンテンビューの新オフィス
(出所:Google I/O 2021の基調講演の公式動画からキャプチャーしたもの)
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新オフィスでは地熱発電システムだけでなく、太陽光発電システムも導入する
新オフィスでは地熱発電システムだけでなく、太陽光発電システムも導入する
(出所:Google I/O 2021の基調講演の公式動画からキャプチャーしたもの)
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 基調講演では、再生可能エネルギーをDCで効率よく利用できるようにするシステム「carbon-intelligent computing platform」に新たな機能を導入したことを明らかにした。20年の発表時の段階では、風力や太陽光による発電量が大きい時間帯に、なるべく多くの演算処理(演算タスク)を自動的に移行させるものだった。今回、それをバージョンアップし、複数のデータセンター間で演算タスクを融通し、再生可能エネルギーの発電が多い状況にあるデータセンターに、多くの演算タスクをシフトさせるようにしたという。すなわち、太陽光や風力などの発電状況に応じて、演算タスクを行う時間と場所を移行させることで、再生可能エネルギーを効果的に利用する。

carbon-intelligent computing platformを説明するピチャイ氏
carbon-intelligent computing platformを説明するピチャイ氏
(出所:Google I/O 2021の基調講演の公式動画からキャプチャーしたもの)
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