国⼟交通省と⾃動⾞事故対策機構(NASVA)は2021年5月25日、日本の自動車アセスメントプログラム(JNCAP)の最新の試験結果(20年度)を発表した。
衝突安全と予防安全、事故時の自動緊急通報という3つの性能の総合評価で、SUBARU(スバル)の新型ステーションワゴン「レヴォーグ」が最高点を獲得して首位となった。2位はトヨタ自動車の中型SUV(多目的スポーツ車)「ハリアー」、3位は日産自動車の軽自動車「デイズ」である(図1)。
20年度のJNCAP試験では日本で販売されている車種のうち、「販売台数が多い車種」や「自動車メーカーから試験の希望があった車種」といった条件で10車種を選んだ。対象10車種のうち6車種が最高ランク(五つ星)となった。
同ランクを獲得した6車種はレヴォーグとハリアー、デイズのほかに、トヨタの小型車「ヤリス」と小型SUV「同クロス」、ホンダの小型車「フィット」である。19年度に続き、トヨタの車種が強さをみせた。また、軽自動車でありながら、日産のデイズが健闘した(表)。
JNCAPでは19年度まで、衝突安全や予防安全などの性能ごとに評価して、その結果を公表していた。これに対して20年度は公表方法を変え、衝突安全と予防安全、事故時の自動緊急通報という3つの性能を合わせて総合的に評価した(図2)。
衝突安全と予防安全の合計得点が151.03点以上で、自動緊急通報機能を装備していることが五つ星の必要条件となる。ただ、衝突安全と予防安全の合計得点が基準を超えても、いずれかの安全性能が最高のAランクでなかったり、自動緊急通報機能を装備していなかったりした場合は、五つ星を獲得できない場合がある(図3)。