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 米AMD(Advanced Micro Devices)は、ゲーミングノートPCに向けた新たなGPU「Radeon RX 6000Mシリーズ」を発表した。オンライン開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2021」(6月30日まで)の2日目(6月1日)午前中の基調講演(タイトルは「AMD Accelerating – The High-Performance Computing Ecosystem」)*1で、Lisa Su氏(President and CEO)の次に登壇のScott Herkelman氏(Vice President & General Manager, Graphical Business Unit)が、新GPUを紹介し、デスクトップPCに劣らないゲーム体験がノートPCで可能になるなどと訴えた。

*1 関連記事:AMDとTSMCが開発の3Dキャッシュ、21年中に高速MPUに搭載へ
登壇したScott Herkelman氏
登壇したScott Herkelman氏
新製品のノートPC向けGPU「Radeon RX 6000Mシリーズ」のハイエンドモデル「Radeon RX 6800M」を紹介。(出所:COMPUTEX TAIPEI 2021の基調講演ビデオからキャプチャー)
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 Radeon RX 6000Mシリーズは、「AMD RDNA 2」と呼ぶゲーム向けGPUマイクロアーキテクチャーで設計されている。デスクトップPC向けGPUや、「PlayStation 5」と「Xbox Series X」向けカスタムGPUも同じマイクロアーキテクチャーを採るが*2、ノートPC向けGPUではRadeon RX 6000Mシリーズが初の適用である。Herkelman氏によれば、AMD RDNA 2のGPUは前世代のゲーム向けGPUマイクロアーキテクチャー「AMD RDNA」に比べて、最大で1.5倍の処理性能、または同じ処理性能ならば最大43%の消費電力削減が可能だという。

*2 関連記事:「Xbox分解、デザインや冷却性能を妥協せず 高コスト部品も採用」の5ページ目
新マイクロアーキテクチャー「AMD RDNA 2」と従来の「AMD RDNA」を比較
新マイクロアーキテクチャー「AMD RDNA 2」と従来の「AMD RDNA」を比較
(出所:COMPUTEX TAIPEI 2021の基調講演ビデオからキャプチャー)
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 今回の基調講演でSu氏は、AMD RDNA 2アーキテクチャーがクルマやスマートフォンにも広がっていることを説明した。具体的には、米Tesla(テスラ)の電気自動車「Model S」と「Model X」のインフォテインメントシステムにRDNA 2アーキテクチャーのGPU ICが採用された。また、AMDは韓国Samsung Electronics(サムスン電子)と提携しており、Samsungのスマホ向けSoC「Exynos」の次世代品にAMD RDNA 2アーキテクチャーのGPUコアが集積されるとのことだった。

Teslaの電気自動車にAMD RDNA 2のGPUが採用された
Teslaの電気自動車にAMD RDNA 2のGPUが採用された
President and CEOのLisa Su氏がアピール。(出所:COMPUTEX TAIPEI 2021の基調講演ビデオからキャプチャー)
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Samsungのスマートフォン向けSoCの次世代品にAMD RDNA 2のGPUコアが集積される
Samsungのスマートフォン向けSoCの次世代品にAMD RDNA 2のGPUコアが集積される
President and CEOのLisa Su氏がアピール。(出所:COMPUTEX TAIPEI 2021の基調講演ビデオからキャプチャー)
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 Radeon RX 6000Mシリーズは3モデルからなり、ハイエンドの「Radeon RX 6800M」は1440pの解像度で120FPS(Frames Per Second)の表示が可能である。演算ユニット数は40。動作周波数(ゲーム周波数)は最大2.3GHz。単精度(16ビット)浮動小数点演算性能は11.78TFLOPS(ピーク時)。消費電力は145W。メモリーはGDDR6型DRAMで最大容量は12Gバイト。192ビット幅のメモリーインターフェースで、帯域幅は最大384Gバイト/秒である。インフィニィティーキャッシュ(GPUダイに集積のLast Level Cache)は96Mバイトである。

Radeon RX 6000Mシリーズは3モデルからなる
Radeon RX 6000Mシリーズは3モデルからなる
(出所:AMD)
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