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 米Apple(アップル)は、2021年秋にリリース予定の同社製品向け新OSで、ヘルスケア機能を強化する。例えばiPhoneなど向けの「iOS 15」では、iPhoneのモーションセンサーで「歩行安定性(Walking Steadiness)」を評価し、高齢者の寝たきりの原因となる転倒リスクを提示する。Apple Watch向けの「watchOS 8」では、新しいワークアウトの導入や呼吸を整えるためのアプリを強化し、身体の健康とともに、不安やストレスなどを減らし、心の健康維持を目指す。加えて、活動量や心臓の健康データといったヘルスケアデータを医師と共有したり、電子カルテとひもづけたりできる。一連の施策によって、ここ数年、アップルが注力してきたヘルスケア関連の活動をさらに強化する。

 アップルによれば、毎年3700万人以上が、転倒による治療を必要とするという。そこで新たに強化する歩行安定性の機能では、iPhone内のモーションセンサーによって、歩行速度や歩幅、歩き方のバランス、両脚を同時に地面につける頻度といった歩行に関するデータを自動で計測し、評価する。評価結果は「OK」「低い」「とても低い」の3段階で分類する。「低い」や「とても低い」と評価されたユーザーに対し、筋力やバランスを高めるための運動方法を画像付きで提示する。この運動方法は、臨床的に検証された方法に基づいて選んだものだという。

iPhoneのモーションセンサーで歩行速度や歩幅などを計測
iPhoneのモーションセンサーで歩行速度や歩幅などを計測
(出所:WWDC21での基調講演をキャプチャーしたもの)
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「歩行安定性」を「OK」「低い」「とても低い」で評価する
「歩行安定性」を「OK」「低い」「とても低い」で評価する
(出所:アップル)
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歩行安定性という指標を作成するにあたり、アップルが以前から米心臓協会 (American Heart Association)などと取り組んでいる身体活動と心臓の健康との関連性を探る活動「Apple Heart and Movement Study」のデータを活用したという。