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 ユーグレナは2021年6月29日、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)由来の油脂や廃食油などで製造したバイオジェット燃料を、小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite(ホンダジェットエリート)」に導入した。同社は25年にもバイオ燃料製造の商業プラントを稼働する計画。量産と二酸化炭素(CO2)削減の技術開発を進め、カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)需要の拡大を追い風に普及を狙う。

鹿児島空港での記者会見
鹿児島空港での記者会見
(出所:ユーグレナ)
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バイオジェット燃料の給油
バイオジェット燃料の給油
(出所:ユーグレナ)
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 ユーグレナが製造したバイオジェット燃料を既存石油ジェット燃料に約5%混ぜ、元コロプラ副社長で投資家の千葉功太郎氏らが共同所有する機体に導入した。同月4日の国土交通省航空局が保有する飛行検査機「サイテーションCJ4」への導入から数えて2例目となり、民間航空機としては初めて。燃料成分は変えていない。

 「バイオ燃料の利用が当たり前な生活の実現を目指す」(ユーグレナ)とし、21年秋に始める一般向けチャーターでも同燃料を選べるようにする。初年度は年12回程度の利用を見込むが、その全てでバイオジェット燃料を選べるように製造体制を整えている。

 ユーグレナは自社で手掛けるバイオ燃料ブランドを「サステオ(SUSTEO)」と命名。バイオジェット燃料やバイオディーゼル燃料として本格的に展開していく。既にバスや配送車、フェリー、タグボートでバイオディーゼル燃料の導入実績があり、今後は更に対象を広げたい考えだ。

食糧と競合しない

 同社のバイオジェット燃料は現状、18年10月に横浜市の京浜臨海部に竣工した実証プラントで製造している。「BICプロセス(バイオ燃料アイソコンバージョンプロセス)」と呼ぶ製造技術を用いており、外部機関の米ASTM International(旧 米国材料試験協会 American Society for Testing and Materials)が定める生物系油脂の国際規格「ASTM D7566 Annex6」の適合検査に合格した。そのため航空機で使える。