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 燃料の燃焼段階ではCO2を排出する。しかしながら、廃食油の原材料である植物や微細藻類のユーグレナは成長過程の光合成によってCO2を吸収するため、吸収分を燃焼時のCO2排出量から差し引いて扱える。脱炭素に貢献しやすい。

 また、従来のバイオ燃料にはトウモロコシやサトウキビ、大豆、パームといった作物を主な原料とするものがあり、食糧との競合や森林破壊の懸念も存在した。ユーグレナのバイオ燃料は培養槽で新たに生育したものを主に使うため、追加での農地開発を必要としない。従って、これらの懸念を払拭できる。

 「日本では現状ほぼゼロのバイオ燃料市場を立ち上げて1にするのが、我々ベンチャー企業の使命だ。我々が1にたどり着いたら、大企業や政府がそれを10や100に広げてもらいたい。重要なのは大企業や政府が『これはやる価値がある』と思う規模まで市場を持っていくことである」――。

 ユーグレナ社長の出雲充氏は21年4月、日経クロステック/日経ものづくりの取材に対してこう語っていた。単体では50μmと微細なユーグレナがバイオ燃料に姿を変えて大きな存在感を示そうとしている。

ユーグレナ社長の出雲充氏
ユーグレナ社長の出雲充氏
(撮影:加藤 康)
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