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 一般消費者のニーズに対応するため、携帯電話事業者は下り方向の通信に多くのリソースを割り当てている。一方のローカル5Gは、撮影したカメラ映像の送信など、上り方向の通信により多くのリソースを割り当てたいケースが多く想定される。そのため総務省は20年12月、ローカル5Gにおいて、携帯電話事業者のTDDパターンと同期しつつ、一部の下りスロットを上りスロットに変更して運用できるようにした。これが準同期TDDである。

ソフトウエア基地局を使って実際に準同期運用している様子
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ソフトウエア基地局を使って実際に準同期運用している様子
(出所:東大中尾研究室)

 提供を始めるソフトウエア基地局はこの準同期TDDにいち早く対応。下りと上りの比率を7:2のほか、4:4や3:5、2:6などに切り替えて柔軟に運用できる。下り上り比率を2:6で運用した場合、通常の運用よりも高速な上り通信のローカル5Gを実現できる。「ソフトウエアベースの基地局であるため、迅速に機能を追加できた」と中尾氏は話す。

準同期を使って下り上り比率を2:6で運用すると上り速度を大幅に向上できる
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準同期を使って下り上り比率を2:6で運用すると上り速度を大幅に向上できる
(出所:東大中尾研究室)

 NECネッツエスアイは置局設計や施工、免許申請の支援などを担当する。中尾研究室とNECネッツエスアイは今後、共同出資会社の設立も計画し、事業を本格的に展開していく考えだ。