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 任天堂は2021年7月6日、ゲーム機「Nintendo Switch」の新機種を発表した。同年10月8日に発売する。最大の特徴は、ディスプレーに有機ELパネルを採用したこと。同社は「Nintendo Switch(有機ELモデル)」と名付けた。従来は液晶パネルを使っていた。

 本体サイズをほぼ同等に維持しながら、ディスプレーのベゼル(画面の縁)部分を狭くすることで、サイズを従来の6.2インチ型から7インチ型にやや大きくした。同社が有機ELパネルを採用し、4K映像にも対応した新型Switchを開発中という噂が以前から流れており、それを通称「Switch Pro」としてメディアがたびたび報道してきた。だが、新型での4K対応の予測は外れた。

「Nintendo Switch(有機ELモデル)」
「Nintendo Switch(有機ELモデル)」
(出所:任天堂)
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 有機ELパネル採用の噂が一気に現実味を帯びたのは、21年5月に、有機EL材料などを手掛ける米Universal Display(ユニバーサルディスプレー)がSwitchに有機ELパネルが採用されると決算報告で明かしたからだ。同年6月開催の世界最大級のゲーム見本市「E3」のオンライン開催に合わせて正式に発表されると目されていたが、その場では新作ゲームの発表にとどまった。

 こうした背景から、有機ELモデルに対する驚きは小さい。だが、有機ELパネルをはじめSwitchの新機種に新たに搭載された機能や価格を見ると、任天堂による値付けの絶妙さと、ユーザーニーズに合わせて新機能を導入したことが分かる。4Kに対応しなかった理由も、この辺りにありそうだ。