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短期的ではなく、長期的な投資

 楠見氏はブルーヨンダーを「高い買い物」と前置きした上で、「社会的に取り組む価値がある分野であり、ESG投資になる」と述べた。「短期で資金を取り戻すことより、(環境負荷低減などのビジネスに取り組むことで)長期的に会社を変えていくための投資だ」(同氏)と位置付ける。

 21年3月までにテスラ株を売却したことについては、「手放すに当たってテスラに確認した。売却で同社との関係は悪化しない」と強調。具体的なテスラ株の売却益の使途については明言を避けたものの、「(資金源として)テスラ株の売却益がなかった場合、ブルーヨンダーを買収するという判断を下せたか分からない」とも話した。

 パナソニックは22年4月をめどに持ち株会社制へと移行する。持ち株会社制での開発体制については「(中・長期的な将来を見据えて)どう社会を変えていくのかなどを考えるような開発だと、これまでの事業会社が開発を継続するのは難しい。腰を据えた開発は持ち株会社が担いたい」(楠見氏)とした。もっとも、数年先の将来を見据えた開発であっても、特定の事業にひもづくものは事業会社で開発を進めていくとした。

 楠見氏は組織を大幅に改革する理由として「これまでは様々な事業を区別なく、ひとまとめに経営管理していた」とし、事業ごとの管理をより丁寧に進めていきたいという思いを述べた。その一方で「そもそも社員一人ひとりが経営をどうすべきかを考えて仕事と向き合えなければ、組織を変えたとしても、そこに魂が入ることはない」(同氏)と話し、体制の変化だけでなく、職場環境・企業文化の改革にも注力することを強調した。