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 電気自動車(EV)向け電池交換システムを手掛ける米国のスタートアップ(新興)企業Ample(アンプル)は、シリーズCラウンドとして新たに1億6000万米ドル(1米ドル110円換算で176億円)を調達する。2021年8月19日(米国時間)に発表した。出資者として、日本企業ではENEOSホールディングスが名を連ねる。今回の資金調達で、累計2億3000万米ドル(同253億円)を獲得した。この資金やENEOSとの提携を契機に、アンプルは自社の電池交換システムを日本市場に展開させたい考えだ。同社によれば既に世界の大手自動車メーカー5社と提携しているという。配車サービス大手の米Uber Technologies(ウーバーテクノロジーズ)とも協業関係にある。

 アンプルは、充電時間のロスや充電設備の投資費用を軽減することを目的に、14年創業した。それから約7年間、「ステルス」状態で活動し、表舞台に登場したのは21年からである。同年1月にウーバーが発表したEVの利用推進におけるパートナー企業として公式ブログで発表した。同ブログによれば、同月からサンフランシスコで、アンプルの電池交換システムに対応したEVをウーバーの運転手がレンタルできるようにしたという。

アンプルの電池交換ステーション
アンプルの電池交換ステーション
(出所:アンプル)
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