全998文字
PR

 米Waymo(ウェイモ)は、カリフォルニア州サンフランシスコの住民を対象にした、自動運転車による移動サービスの研究プログラム「Waymo One Trusted Tester」を始めた。2021年8月24日(米国時間)に明らかにした。既にアリゾナ州フェニックスで住民対象にサービスを開始しているが、サンフランシスコでは今回が初めてである。乗車した住民からのフィードバックを基に、商用サービスの開始に向けて移動サービスに磨きをかける。

 サンフランシスコでは、例えば米General Motors(ゼネラル・モーターズ、GM)子会社で自動運転技術を手掛ける米Cruise(クルーズ)が精力的に試験運用を実施している。そんなライバルの「お膝元」で、先行して一般の住民を対象にした試験運用を始めたわけだ。サンフランシスコは自動運転車にとってハードルが非常に高い。道が狭く、路上駐車も多い。一方通行も多く、走っていい方向も分かりにくい。マナーの悪いドライバーも頻繁に目にする。歩行者が多く、信号を無視して渡ることもままある。自転車やバイクも多数走行しており、バスや路面電車も並走する。まさに世界の都市部の交通課題を集約したような場所で、たまにしか訪れない人には運転がしにくい場所だ。サンフランシスコを制することで、ウェイモは自動運転車による移動サービスを本格的に商用化できるといえる。

ウェイモの自動運転車に乗り込むサンフランシスコ住民
ウェイモの自動運転車に乗り込むサンフランシスコ住民
(出所:ウェイモ)
[画像のクリックで拡大表示]

 ウェイモによれば、12年以上前からサンフランシスコで走行試験を開始。21年頭からサンフランシスコの従業員を対象に自動運転車による移動サービスを始めたという。今回初めて、一般の住民を対象にした。21年8月中旬から一部の住民を対象にWaymo One Trusted Testerプログラムを開始。現在、関心を持つすべてのサンフランシスコ住民にまで対象を拡大した。乗車できる住民の数は限られるが、数週間後にはより多くの人が乗れるようにするという。料金を取るか不明だが、研究プログラムという位置づけから、無料だとみられる。

 これまでアリゾナ州フェニックスで実施してきたように、サンフランシスコのプログラムでもテストドライバーが同乗する。車両には、ウェイモの自動運転システム「Waymo Driver」の第5世代品を搭載した英Jaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー、JLR)の「I-PACE」を利用する。