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 トヨタ自動車は2021年8月26日、上級セダン「レクサスES」の部分改良車を日本で発売した。先進運転支援システム(ADAS)「Lexus Safety System +」などの機能を強化し、予防安全性能を高めたのが特徴である。また、静粛性や乗り心地、操縦安定性を向上させたほか、外観ではヘッドランプやフロントグリルのデザインを変更した(図1)。

「レクサスES」の部分改良車
図1 「レクサスES」の部分改良車
(出所:トヨタ自動車)
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 部分改良車に搭載したADASは、単眼カメラとミリ波レーダーを使って車両前方を監視する。同システムの主要機能である自動ブレーキは、昼間のサイクリスト(自転車運転者)や昼間と夜間の歩行者に加えて交差点にも対応する。具体的には、交差点における右折前に前方から来る対向車や、右左折時に前方から来る横断歩行者を検知して自動でブレーキをかける。トヨタブランドの小型車「ヤリス」や同「アクア」などに搭載する最新システムと同じである(図2)。

交差点に対応する自動ブレーキ
図2 交差点に対応する自動ブレーキ
(出所:トヨタ自動車)
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 自動ブレーキ以外の機能では、車線の中央を維持した走行を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識性能を高め、より円滑で途切れにくい操舵(そうだ)支援を実現した。先行車追従(ACC)では、前方のカーブの大きさに合わせて事前に減速する「カーブ速度抑制機能」を採用した。

 新方式の高機能ヘッドランプシステムも採用した。「レクサスRX」や「同LS」に搭載しているものと同じで、LED(発光ダイオード)からの光を高速で回転するブレードミラーに照射し、同ミラーに反射した光で前方を照らす仕組みである。

 ブレードミラーの回転に同期させてLEDの光を適切なタイミングで点灯・消灯することで、配光を細かく制御できる。従来のシステムより細かい遮光が可能となり、ハイビームの照射範囲を広げられる。これにより、対向車や先行車にハイビームを照射せずに、歩行者や標識を認識できるという(図3)。

高機能ヘッドランプの作動イメージ
図3 高機能ヘッドランプの作動イメージ
(出所:トヨタ自動車)
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 さらに、部分改良前から搭載している電子ミラーを改良した。具体的には、カメラのノイズを低減し、明暗が混在する場所の視認性を高めた。また、ヘッドランプや信号機などのLEDの光がミラーに映ったときの「ちらつき(フリッカー)」を大幅に低減した(図4)。

昼夜の視認性を高めた電子ミラー
図4 昼夜の視認性を高めた電子ミラー
(出所:トヨタ自動車)
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 今回の部分改良車は、改良前と同じDセグメント向けFF(前部エンジン、前輪駆動)プラットフォーム「GA-K」を適用する。車両寸法は全長4975×全幅1865×全高1445mmで、ホイールベースは2870mm。車両寸法は部分改良前と同じである。

 パワートレーンは、排気量2.5Lで直列4気筒のガソリンエンジン「A25A-FXS」にモーターを組み合わせるハイブリッドシステムだけを採用した。変速機は電気式CVT(無段変速機)を組み合わせる。WLTCモード燃費は22.3km/Lである。価格(消費税込み)は599万~715万円に設定した。