全1906文字
PR

音声入力が便利

 魚が釣れないと検証の意味がない。ベイエリアの某・沿岸部に到着するや否や、さっそく準備に取り掛かる。すると、隣のS氏はなにやら巨大な網を持っている。カニを釣るという。やる気満々である。だが、今の季節は採っていいカニの種類やサイズは限られており、カニ漁に適した時期は少し先。話を聞くと、その「本番」に向けた実地訓練だという。某・漫画でノウハウを獲得したというS氏は、初心者とは思えない手慣れた手つきでカニを引き寄せるえさを取り付け、かごを海に投げ込んだ。そしてカニが網に入るのを待つ間、魚を釣るために、準備をテキパキと進めている。しかも、一緒に来た幼い子の面倒を見ながら。

 そんなS氏の手際の良さに見とれていて本来の目的を忘れかけていた記者は、スマートグラスを慌てて装着し、イワシ釣りを始める。しばらくすると、S氏がカニを獲る網を引き揚げ始めた。

 スマートグラスの出番だ。両手で自分の釣りざおを持ちながら、撮影のためにS氏の方を向く。見事、音声入力によってカニを手にするS氏の決定的な瞬間を写真に収めることができた。残念ながら、禁漁のカニだったので、海に返す。

カニを手に取るS氏
カニを手に取るS氏
S氏がかけているのは一般的なサングラス(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 今度は、記者の釣りざおに魚がかかった。さっそくリールを巻きながら、音声入力で動画の撮影を始める。無事にイワシも釣れ、動画も取れた。スマートグラスは最大30秒の動画を撮影できる。30秒は短く感じるが、当たりが来てからリールを巻いて釣りあげるまでを動画に収めるには十分だった。

イワシを釣った際の動画をスマホで再生し、画面をキャプチャーしたもの
イワシを釣った際の動画をスマホで再生し、画面をキャプチャーしたもの
一部に画像処理を施した(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
検証に夢中な記者
検証に夢中な記者
スマートフォンのカメラで撮影した。一部に画像処理を施した(撮影:S氏)
[画像のクリックで拡大表示]

 活躍する場面が多かった音声入力だが、言い間違えると動作しない。スマートグラスでは、「Hey Facebook, take a photo」と声に出すと静止画の撮影を、「Hey Facebook, take a video」と声に出すと動画の撮影を始めるとある。ところが記者が慌ててしまい、photoを「picture」、videoを「movie」と発してしまうときがあった。すると、静止画は撮影される一方で、動画は撮影されなかった。英単語の意味で考えると、photoとpictureはどちらも写真の意味を持つが、movieは「映画」であるため、正しい反応といえる。とはいえ、ついつい「スマホでムービーを撮る」と言いがちな人にとっては、撮影に失敗するケースが出そうだ。

 釣り場は風が強かったが、風切り音はほとんど動画に記録されておらず、自分の声やS氏の声も聞き取りやすかった。ある程度のノイズ除去機能があるようだ。

 2時間半の検証を終えて帰路に。記者とS氏の2人合わせて釣った魚は10匹に満たなかった。捕獲可能なカニも引き揚げられず、釣果はイマイチだったものの、きれいに映像を撮れたし、音声入力時の言い間違いを除いて決定的な瞬間も撮影できたとあって検証結果はまずまず。次は別の釣り場、ではなく、別のシーンでも試してみたい。

スマートグラスで撮影した海辺の静止画
スマートグラスで撮影した海辺の静止画
特に画像処理を施していない(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
釣りの後に行った公園の様子をスマートグラスで撮影したもの
釣りの後に行った公園の様子をスマートグラスで撮影したもの
特に画像処理を施していない(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]