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開発環境はクラウドにある

 今回発表されたSOAFEEベースの車載ソフトウエアの開発では、開発環境はクラウドにある。クラウド環境に標準化されたSOAFEEのフレームワークが用意され、その上で各種ソフトウエアの開発や検証を行い、ソフトウエア間の連携も確かめる。開発したソフトウエアのランタイム版をクルマに移して、そこで実行される。クルマの実行環境向けにもSOAFEEのフレームワークがあり、クラウドで開発したソフトウエアが完全かつ安全にクルマの実行環境で稼働できるようにする。

SOAFEE(Scalable Open Architecture for Embedded Edge)の構成
SOAFEE(Scalable Open Architecture for Embedded Edge)の構成
クラウドの開発環境とクルマの実行環境の双方にSOAFEEフレームワークを用意して、開発からランタイムへの移行を完全かつ安全に行うことを狙う。(出所:Arm)
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 Armによれば、SOAFEEベースのソフトウエア開発を普及させるために、次の3つを実施する(1)SOAFEEアーキテクチャーを公開し、リファレンスソフトウエア(ECU(Electronic Control Unit)で稼働するソフトウエアなど)を開発・提供する。(2)SOAFEEベースのソフトウエアを稼働させるリファレンスハードウエア(ECUのハードウエアなど)を入手できるようにする。(3)SIG(Special Interest Group)を立ち上げて、SOAFEEアーキテクチャーの洗練を進めたり、普及を促進させたりする。

リファレンスソフトウエアの第1弾を公開開始
リファレンスソフトウエアの第1弾を公開開始
(出所:Arm)
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 このうち、(1)のリファレンスソフトウエアの第1弾は同社のWebサイトからダウンロード可能になった。また(2)のリファレンスハードウエアは2つが発表された。共に台湾ADLINK Technology製で、予約受付が始まった。供給は21年第4四半期に開始する予定である。2つのうちの「AVA Developer Platform」は開発に向けたもので、32個のArmコアを集積する米Ampere ComputingのMPU/プロセッサーSoC「Ampere Altra」*を搭載する。もう1つの「AVA-AP1」はクルマにおいてソフトウエアを検証するためのリファレンスハードウエア。同じくAmpere ComputingのAmpere Altraを搭載する。こちらのAmpere Altraは80個のArmコアを集積している。AVA-AP1には各種センサーを接続してソフトウエアのチェックができる。

* 関連記事 80個のArmコアを集積するサーバー専用MPU、米インテル出身者のスタートアップ
最初のリファレンスハードウエアが開発向けとランタイム向けに用意される
最初のリファレンスハードウエアが開発向けとランタイム向けに用意される
「AVA Developer Platform」が開発向けで、「AVA-AP1」がランタイム(クルマ搭載)向け。どちらも供給元は台湾ADLINK Technology。(出所:Arm)
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