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 独立系調査会社の英Opensignalは2021年10月14日、日本の通信事業者4社のモバイルネットワークをユーザーエクスペリエンスの観点で調査した「JAPAN モバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポート」、および、5Gにフォーカスした「JAPAN 5G体感レポート」を発表した。日本各地で2021年6月1日から8月29日までの90日間にわたり調査した結果をまとめている。同日行われたオンライン会見では、同社分析担当副社長Ian Fogg氏による解説も行われた。

 「JAPAN モバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポート」では、6つのメトリックスについて、4社のネットワークユーザー体感を比較。その結果、動画閲覧およびゲーム時についてはソフトバンク、音声アプリ時については、ソフトバンクと楽天、ダウンロード(下り)速度についてはNTTドコモ、アップロード(上り)速度については楽天、4G利用率についてはauが最も高得点を得たとしている。

6つのメトリックスで比較する日本の移動通信ネットワークユーザー体感
6つのメトリックスで比較する日本の移動通信ネットワークユーザー体感
(出所:Opensignal)
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 メトリックスごとに見ると、動画閲覧時やゲーム時、音声アプリ使用時のユーザー体感は4社拮抗しているが、ダウンロード速度では、NTTドコモが最下位の楽天に2倍以上の差をつけている。一方、アップロード時は、楽天が他に比べて3割以上高速となっている。

ダウンロード時のユーザー体感比較
ダウンロード時のユーザー体感比較
(出所:Opensignal)
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アップロード時のユーザー体感比較
アップロード時のユーザー体感比較
(出所:Opensignal)
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 5Gネットワークを比較する「JAPAN 5G体感レポート」では、7つのメトリックスについて調査している。ユーザーが5Gに有効接続できている時間の割合を示す5G利用率、ユーザーが5Gを体感できる場所の割合を示す5G到達率では、NTTドコモが1位となっている。動画体感では、ソフトバンクは楽天と共に1位となり、ゲーム、音声アプリのエクスペリエンスではソフトバンクが1位。5Gダウンロード、アップロード速度では、楽天が1位となっている。

7つのメトリックスで比較する4社5Gネットワークユーザー体感
7つのメトリックスで比較する4社5Gネットワークユーザー体感
(出所:Opensignal)
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