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 三菱ふそうトラック・バスは2021年11月15日、同社の電動小型トラック「eCanter(eキャンター)」の国内外の導入事例などに関するイベントを、同社の川崎工場(川崎市)で開催した。日本の導入企業の1社であるイケア・ジャパン(本社:千葉県船橋市)でCountry Sustainability Managerを務めるMattiaz Fredriksson(マティアス・フレドリクソン)氏は、「eキャンターを導入することで、ディーゼルエンジン車よりもメンテナンスコストとエネルギーコストを削減できた。運転者からは、騒音や振動が少なく、加速しやすいといった声が寄せられている」と述べた(図1)。

マティアス・フレドリクソン氏
図1 イケア・ジャパンのマティアス・フレドリクソン氏
(撮影:日経Automotive)
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 家具メーカー大手のイケア・ジャパンは現在、2台のeキャンターを導入し、港北店(横浜市)から横浜市内や東京都内の店舗への商品の配送に利用する。また、同社の物流パートナー企業も1台を導入し、関東圏での配送業務に使っている(図2)。

イケア港北店で運用するeキャンター
図2 イケア港北店で運用するeキャンター
(出所:イケア・ジャパン)
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 メンテナンスコストを削減できた理由についてフレドリクソン氏は、ディーゼル車よりも部品点数が少なく、保守・点検が容易なことを挙げた。三菱ふそうによると、ディーゼル車に比べて約30%の削減が可能という。

 一方、フレドリクソン氏は、エネルギーコストの削減額については言及しなかったが、三菱ふそうによると「クルマの使い方によって変わるが、ディーゼル車のキャンターと比較すると、一般的にエネルギーコストを約40%削減できる」とする注)

注)ディーゼル車のキャンターの1km当たりの燃料代と、eキャンターの1kmあたりの電気代を比較した場合。

 今回のイベントでは、物流会社のドイツDB Schenker(DBシェンカー)も自社の導入状況を説明した。現在41台のeキャンターを欧州で運用し、ラストマイル配送に使っている。同社Vice PresidentのCyril Bonjean(シリル・ボンジェーン)氏は、「TCO(総保有コスト)はディーゼル車より高いが、いまは投資の時期だ。物流分野の炭素中立を実現するために、取り組まなければならない」と強調した(図3)。

DBシェンカーが導入したeキャンター
図3 DBシェンカーが導入したeキャンター
(出所:三菱ふそう)
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