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 「100万円台で購入できる軽自動車の電気自動車(EV)を2025年までに投入する」。ダイハツ工業社長の奥平総一郎氏が宣言した(図1)。同氏は21年12月20に開いた新型軽商用車の発表会で、電動化のロードマップを披露した(図2)。30年までに国内市場で販売する全ての新車を電動車にする。

図1 ダイハツ工業社長の奥平総一郎氏
図1 ダイハツ工業社長の奥平総一郎氏
電動化のロードマップを明かした。(画像:ダイハツ工業の動画をキャプチャー)
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図2 ダイハツの電動化ロードマップ
図2 ダイハツの電動化ロードマップ
モーター駆動という点で共通点のあるシリーズHEVとEVの2本柱で電動化を推進する。(出所:ダイハツ工業)
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 電動車のうちハイブリッド車(HEV)については、21年11月にシリーズ式のハイブリッド機構を初搭載した小型SUV(多目的スポーツ車)「ロッキー」を投入している(図3)。ダイハツは今後、軽自動車についても「速やかにHEVを展開していく」(奥平氏)という。軽自動車のハイブリッド方式について奥平氏は「シリーズ式を核に考えている」と述べた。

図3 ダイハツ「ロッキー」のハイブリッド機構
図3 ダイハツ「ロッキー」のハイブリッド機構
「e-SMART HYBRID」と名付けたシリーズ式。排気量1.2Lで直列3気筒のガソリンエンジン、発電機と駆動モーター、PCU(パワー・コントロール・ユニット)、トランスアクスルなどでシステムを構成する。(撮影:日経Automotive)
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 25年までに投入する計画の軽自動車のEVは、「消費者が支払う金額が100万円台でないと、お求めいただけないと思っている」との考えを示した。国や自治体の補助金を使って、購入者の実質負担額が100万円台になるように低コスト化を進める。

モーターは内製を視野に

 EVの低コスト化の鍵を握るのが、電池やモーターといった主要部品の開発・調達戦略である。電池は「トヨタ自動車の技術開発や調達の方針と歩調を合わせて、一緒に調達していく方向で進めている」と明かした。新型電池の研究開発は個別に実施するものもあるが、「量産に関してはトヨタグループで考えていく」(同氏)方針だ。

 一方のモーターは、「開発は当社がかなり力を入れて、内製化もできる方向で進めていく」(同氏)。軽自動車のEV用モーターは、乗用車に比べて低容量で済むため共用しにくい側面があるためだ。

 ダイハツはHEVやEVなどのラインアップを増やし、30年には国内で販売する新車を全て電動車にする。このうちEVの割合について奥平氏は、「売れる台数に関しては、かなりの幅を見ざるを得ない。正確に台数を予想できる段階にはない」と打ち明けた。