米Meta Platforms(メタプラットフォームズ、旧フェイスブック)は2022年1月24日(米国時間)、機械学習モデルのトレーニング(学習)といったAI(人工知能)技術に向けた新しいスーパーコンピューター(クラスター)「AI Research SuperCluster(RSC)」を発表した。演算処理性能は、混合精度演算でおよそ5E(エクサ)FLOPSに達するという。既に稼働中で、自然言語処理(NLP)やコンピュータービジョンの大規模な機械学習モデルの研究などに利用している。将来、数兆ものパラメーター数を持つモデルの学習などに利用する考え。22年半ばの完成を予定しており、完成した際には、「世界最速のAIスパコンになる」(メタ)としている。
RSCを利用することで、例えばSNS上での行動やサウンド、イメージなどが有害かどうかを判断できる機械学習モデルを迅速に構築できるようになる。メタが注力しているメタバース事業を安全に運営することにもつながる。加えて、多人数のグループ内で話す異なる言語をリアルタイムで翻訳したり、AR(拡張現実)ゲームを多人数でシームレスにプレーしたりと、メタバース上で今後必要となる機能を実現するAIシステムの構築にRSCを生かすとしている。