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 ドイツ・アウディ(Audi)の日本法人であるアウディジャパンは、2022年秋にSUV(多目的スポーツ車)タイプの電気自動車(EV)「Q4 e-tron」を市場導入する。599万円(税込み、以下同)からと、トヨタ自動車や日産自動車といった日本メーカーのEVと比較しても戦略的な価格だ。ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)グループのEV専用プラットフォームの採用でコストを抑えた。

Q4 e-tronの欧州仕様車
Q4 e-tronの欧州仕様車
(撮影:日経クロステック)
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 Q4 e-tronは、容量82kWhのリチウムイオン電池を搭載し、一充電走行距離は516㎞(欧州値)となる。後輪の車軸上に配置した駆動用モーターは、最高出力150kW、最大トルク310N・mを発揮する。現時点で日本仕様の駆動方式は後輪駆動のみの設定だ。

 アウディジャパンの担当者は「日本メーカーのEVと比較しても自信のある価格だ」と語る。この言葉を裏付けるように、トヨタが22年5月に発売したSUVタイプのEV「bZ4X」は、前輪駆動モデルの参考価格が600万円でQ4 e-tronとほぼ同価格を設定している。容量71.4kWhのリチウムイオン電池を搭載し、一充電走行距離は559㎞(WLTCモード)だ。

 日産はEV「アリア」の最廉価グレードの価格を539万円に設定した。電池容量は66kWhで、一充電走行距離は470㎞(WLTCモード)である。Q4 e-tronと価格差は60万円あるものの、電池容量はアリアの方が16kWh少ない。

Q4 e-tronと競合車の比較
Q4 e-tronと競合車の比較
各社の発表情報を基に日経クロステックが作成。(写真:アウディ、トヨタ自動車、日産自動車、現代自動車)
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 EVは、同セグメントのガソリン車より価格が高くなる傾向があるが、アウディジャパンはその点も意識したという。既存のエンジン車だと「Q3」のディーゼルエンジン搭載モデルが531万円からと、Q4 e-tronとの価格差は小さい。ひと回り大きい「Q5」が707万円からで、エンジン車ながらEVのQ4 e-tronよりも高い。

 アウディが、高価になりがちなEVを599万円からに抑えられた大きな理由は、VWグループ内で部品を共用したことだ。