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 パナソニックホールディングス(HD)傘下のパナソニック オートモーティブシステムズは2022年6月1日、2030年に向けた中長期戦略を発表した。同日開催の「Panasonic Group IR Day 2022」で同社代表取締役社⻑執⾏役員CEO(最高経営責任者)の永易正吏氏が説明した。

 21年度の同社の売上高を見ると、車載情報システム(IVI)などの「車載コックピットシステム」事業と、充電器などの「車載エレクトロニクス」事業が大きな割合を占めている。

車載コックピットシステムと車載エレクトロニクスが事業の柱
車載コックピットシステムと車載エレクトロニクスが事業の柱
(出所:パナソニック オートモーティブシステムズ)
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 車載コックピットシステムでは、IVIやメーター、HUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)を機能統合した「コックピット・ドメイン・コントローラー(CDC)」事業を強化する。「すでにCDCの最初の受注を獲得した」(同氏)という。IVIやHUDを単品で売る場合に比べて、CDCは付加価値を高めやすく、収益性を改善できるという。

IVIやメーター、HUDが機能統合し、CDCに進化
IVIやメーター、HUDが機能統合し、CDCに進化
(出所:パナソニック オートモーティブシステムズ)
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 HUD事業そのものも拡大する見通しだ。「今はHUDの世界シェアで4位か5位だが、確実に3位になれる」(同氏)と自信を見せる。なお、現状ではHUD事業は車載コックピットシステムではなく、車載エレクトロニクスに含まれるようだ。

 世界的な電気自動車(EV)市場の拡大を背景に、充電器事業も大きく伸ばす。「2030年に新車の3割強がEVになるという予測もある」(同氏)。特に力を入れるのが、高出力(9.6kW以上)の充電器事業だ。「高出力の充電器を確実に供給できるのは、世界でも我々と競合他社の2社だけ」(同氏)と話す。

2030年に新車の3割強がEVになるとの予測も
2030年に新車の3割強がEVになるとの予測も
(出所:パナソニック オートモーティブシステムズ)
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 同社は過去に欧州向けの充電器事業で開発費がかさみ、営業赤字となった経緯がある。このため、開発費の抑制を「最大の課題として取り組んできた」(同氏)という。同社は今後の充電器に求められる高出力化で先行しているほか、2030年に向けて800V対応も進めることで競争力を高めたい考えだ。