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 トヨタ自動車の新型電気自動車(EV)「bZ4X」と、その兄弟車であるSUBARU(スバル)の新型EV「ソルテラ」が2022年5月12日に国内で発売された。同年5月末に開かれた両社合同のプレス向け試乗会で売れ行きを聞くと、意外な答えが返ってきた。

トヨタの新型EV「bZ4X」
トヨタの新型EV「bZ4X」
(出所:日経Automotiveが撮影)
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 まず、bZ4Xは「年内の納車分で3000台の予約枠があるが、(5月30日時点で)まだ余っている」[サブスクリプションサービス「KINTO(キント)」の担当者]とのことだった。当初は爆発的に売れて5月12日の予約開始直後には3000台の枠が埋まるとの予測もあったが、「それほど甘くはなかった。ユーザーと話をする中で、EVに対する不安がまだまだあると感じた」(同担当者)という。

 キントではbZ4Xの試乗会などを通じてユーザーの声を集めている。bZ4Xへの好意的な意見としては「車両デザインが良い」または「乗り心地が良い」が最も多く、次いで「電池の保証があって安心」という声が多かった。また「下取りを気にする必要がない」というサブスクの利点を評価する声もあった。

bZ4Xのコックピット
bZ4Xのコックピット
(出所:日経Automotiveが撮影)
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 一方、否定的な意見としては「自宅に充電設備がない」または「充電インフラが未整備で不安」が断トツで多かったという。「キントのサブスク契約ではなく、買い取りがしたい」「車両価格がそもそも高い」といった声もあった。

 今回のプレス向け試乗会でも、充電インフラの未整備は痛感した。充電ポイント自体はナビ画面上で結構見つかるのだが、行ってみると施錠されているケースがあった。充電エリアの管理事務所に電話で問い合わせると、「5月の連休以降、ほとんど使われていなかったので、施錠している」とのことだった。

充電器自体は動いていたが、コネクターを収納する部分が施錠されており、充電できなかった
充電器自体は動いていたが、コネクターを収納する部分が施錠されており、充電できなかった
(出所:日経Automotiveが撮影)
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 また、コンビニの充電エリアでは、充電器のディスプレーに日光が反射して表示文字がほとんど読めず、充電に苦労した。たまたまかもしれないが、こうしたささいな問題もそれなりに負担である。bZ4Xをサブスク契約しているユーザーは「圧倒的に50~70代の方が多い」(キントの担当者)という。使いやすい充電器の整備は大きな課題だと感じた。

充電器の表示文字がほとんど読めず、充電に苦労した
充電器の表示文字がほとんど読めず、充電に苦労した
(出所:日経Automotiveが撮影)
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