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 ホンダ発のベンチャー企業であるストリーモ(東京都府中市)は2022年6月13日、立ち乗り式の電動三輪車「Striemo(ストリーモ)」を2022年中に日本国内で発売すると発表した。それに先駆け、同日から国内の一般消費者向けに限定モデル「Striemo Japan Launch Edition」の受注(抽選販売)を始めた。価格は26万円(税込み)、販売台数は300台を予定する。

立ち乗り式の電動三輪車「Striemo(ストリーモ)」
立ち乗り式の電動三輪車「Striemo(ストリーモ)」
(写真:日経Automotive)
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 電動キックボードなどのマイクロモビリティー市場は、2030年までに約1950億ドル(1ドル130円換算で約25兆3500億円)規模に成長し、年平均成長率(CAGR)は17.4%に達するとの予測がある。また、5km/h以下の移動にマイクロモビリティーを利用することで、1人当たり年間1t(トン)の二酸化炭素(CO2)を削減できるとの試算もある。

 その一方でマイクロモビリティーは事故の多さが課題だという。事故率は自転車の18倍と高く、その大半が路面影響による転倒や、構造物・縁石との衝突などによるものだ。利用をやめた人の半数が「操縦の不安」を理由に挙げていることから、ストリーモでは操縦安定性を高めることに注力している。

 ストリーモは、前輪が1輪、後輪が2輪のタイプで、前輪に組み込んだインホイールモーターで駆動する。モーターの出力はまだ最終決定していないが、0.6kW以下で検討している。

前輪のインホイールモーターで駆動
前輪のインホイールモーターで駆動
(写真:日経Automotive)
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 前輪駆動とした理由について、ストリーモ代表取締役の森庸太朗氏は「時速6km/h以下の歩行者の速度域でも使いやすいようにハンドルの操舵(そうだ)角を大きくしたかった。後輪駆動では、ハンドルを大きく切った状態で加速すると転倒しやすくなるため、前輪駆動を採用した」と説明する。

 前輪と後輪をつなぐフレーム部分には「バランスアシストシステム」と呼ぶ揺動機構があり、前輪のみを左右に傾けることができる。コーナリング時に前輪をコーナーの内側に傾けることでバランスを取りやすくなるという。

コーナリング時に前輪を傾けられる
コーナリング時に前輪を傾けられる
(写真:日経Automotive)
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 バランスアシストシステムには、挙動を緩やかにするために、反力を生み出すバネ要素と、減衰力を生み出すダンパー要素を組み込んだ。これにより、停止時に手を離しても自立し、扱いやすくなるという。

停止時に自立
停止時に自立
(写真:日経Automotive)
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