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 ドイツRobert Bosch(ボッシュ)は2022年7月13日(現地時間)、半導体事業に追加で30億ユーロの投資を行うと発表した ニュースリリース

(出所:Robert Bosch)
(出所:Robert Bosch)
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 ボッシュは、2021年6月に約10億ユーロを投じて、ドイツ・ドレスデン工場を完成させてから、立て続けに半導体事業への投資を発表している。2021年10月には1億5000万ユーロ、2022年3月には2億5000万ユーロの投資を発表しているが、今回はそれより桁違いに大きな30億ユーロを2026年までに投資するという。

 この投資はボッシュの独力でなされるわけではない。欧州委員会のIPCEI(Important Projects of Common European Interest、欧州共通利益に関する重要プロジェクト)による支援がある。実際、プレスリリースの中で、ボッシュは、「『IPCEIマイクロエレクトロニクスおよび通信技術』プログラムの一環として、2026年までに半導体事業に30億ユーロを投資」と発表している。

会長が300mmウエハーでのMEMS生産を明言

 さて、この発表の中でボッシュのStefan Hartung会長は、「MEMS(微小電子機械システム)テクノロジー市場におけるリーダーの地位を確立するため、300mmウエハーでMEMSセンサーを製造することも計画しており、生産開始は2026年を予定しています」と述べている。この発言はドレスデン工場の文脈の中で述べられており、現在、主にドイツ・ロイトリンゲン工場において200mmウエハーで生産されているMEMSを、ドレスデンの300mm工場でも生産する計画であると解釈できる。

 これはMEMS業界に身を置く筆者にとっては驚きである。というのも、筆者の2019年11月の記事「世界初の量産か、300mmウエハーでのMEMS」 日経クロステックの記事 の取材の中で、ボッシュ広報部は「300mmウエハーでMEMSを生産する計画はない」と答えていたからだ。この記事の論意は、「ドレスデン工場に関するいくつかの報道で、この300mmウエハー工場においてMEMSも製造されると書かれたことの真相をボッシュに確認したところ、誤報であった」というものだった。つまり、結果的に2年以上前に報じられた、300mmウエハーでMEMSも生産するというこれらの報道は、正しかったことになる。