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 「大企業は日本であれ、アメリカであれ、古い新しいを問わず、どこでも抱えている課題は同じ。米Apple(アップル)や米Google(グーグル)でも、組織がこんがらがっていたり、過去の成功体験にとらわれていたり、事業部同士で仲が悪かったりする。パナソニックだからここはダメということはない。パナソニックで働いてみて『この感じ、知ってる』というのが感想だ」

 2022年7月29日、パナソニック ホールディングス グループCEO(最高経営責任者)の楠見雄規氏とともに合同取材に応じた同社執行役員の松岡陽子(ヨーキー松岡)氏は、報道陣からの「パナソニックに合流して感じたパナソニックのいいところ、悪いところはどこか」という質問に対して、このように答えた。

オンラインの記者会見に臨むパナソニック ホールディングス グループCEO(最高経営責任者)の楠見雄規氏(左)と同社執行役員の松岡陽子(ヨーキー松岡)氏(右)
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オンラインの記者会見に臨むパナソニック ホールディングス グループCEO(最高経営責任者)の楠見雄規氏(左)と同社執行役員の松岡陽子(ヨーキー松岡)氏(右)
(画像:Zoomによるオンライン会見の様子を日経クロステックがキャプチャー)

 松岡氏は、日本生まれだが、中学校卒業後、渡米して米国でキャリアを築いてきた。カリフォルニア大学バークレー校やマサチューセッツ工科大学、ハーバード大学で学び、カーネギーメロン大学助教授、ワシントン大学准教授として人体・脳のリハビリを促すロボット機器の開発に携わる。その後、米Googleの次世代技術の開発を担うプロジェクトであるGoogle X(現在、X)に共同設立者として参画。同社を飛び出した後、当時ベンチャー企業だった米Nest(後にGoogleが買収)に技術担当副社長/CTOとして参加した。さらに、Appleの副社長、Googleの副社長、米Hewlett-Packardの取締役(Google副社長と兼任)を歴任後、2019年10月にパナソニック(当時)に入社した。現在、パナソニック ホールディングスで執行役員 くらしソリューション事業本部長を務める一方、米国に立ち上げたYohanaのCEOとして新サービス開発の指揮を執っている。「脈絡なくどんどん転職しているように見えるかもしれないが、これまで私はミッションとして、『家族のウェルビーイングを高めるテクノロジーを生み出す』ことに一貫して取り組んできた。Yohanaでもそこに取り組む」(松岡氏)という。

 Yohanaが現在提供するのは、「Yohana Membership」というパーソナルアシスタントサービス。共働き、子持ちの世帯を主なターゲットとし、人間の「Yoアシスタント」が、専用アプリのチャットを通じて、家事のお困りごとをワンストップで支援をする。具体的には、家の掃除の手配や子どもや自分自身の予定の調整、病院の予約、贈り物やバースデーケーキの手配、買い物などさまざまなタスクを、アプリ上で共有し、Yoアシスタントがユーザーと一緒にタスクを片付けていく。

 Yohana Membershipは、2021年9月から米国シアトルでサービスを開始し、2022年6月にロサンゼルスにも展開した。ユーザーからは「雑用に追われる時間が減った、気持ちが軽くなった」というフィードバックを得ているという。

 今回の合同取材の席上、Yohanaのサービスを日本で2022年内に展開することを明らかにした。2022年7月29日から、同社Webページでウエイトリスト(サービスに興味を持ったユーザーに対するサービス開始情報の提供)の登録ができる。