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 スズキは2022年8月26日、商用軽バンの新型「スペーシア ベース」を発売した。同社の軽自動車「スペーシア」シリーズでは「スペーシア」、「同カスタム」、「同ギア」に続く4車種目であり、同シリーズでは初の商用車となる。

 ここ数年、スズキの商用軽自動車のシェア(市場占有率)は下がってきている。スペーシア ベース(以下、新型車)を武器に同社は、商用軽市場で巻き返しを目指す(図1)。

スペーシア ベース
図1 商用軽の新型「スペーシア ベース」
(撮影:日経Automotive)
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 スズキの軽自動車には、(1)仕事で使う軽キャブバン「エブリイ」、(2)日常使いが中心のスペーシア、(3)アウトドア・レジャー・遊び向けが中心の「エブリイワゴン」とスペーシア ギアなどがあるが、これらのジャンルを1台でカバーする車種がなかった。

 今回の新型車は、これらのジャンルをすべてカバーすることを目指して開発した。同社四輪商品第一部アシスタントCE の小黒雅史氏は、「乗用軽と商用軽の“良いところ取り”をした」と話す。(1)1~2人の利用が中心、(2)荷室の使い勝手を重視する、(3)車中泊やソロキャンプなど趣味にも使いたい──といった顧客をターゲットにした。

荷室の使い勝手を高める

 こうした顧客の要望に応えるために、「マルチボード」と呼ぶ樹脂製のテーブルを、荷室空間に取り付けられるようにした。荷室の床からの高さを3段階で変えられるといった構造にしたのが特徴だ。

 例えば、取り付け位置を上段にすると、荷室を仕事の現場での打ち合わせやモバイルオフィスとして使える。中段に取り付けると、荷室が移動販売やテレワークの空間として利用できる。同ボードを下段に取り付けると、車中泊や長尺物の積載に適する(図2)。

樹脂製ボードを取り付けたところ
図2 樹脂製ボードを取り付けたところ
(撮影:日経Automotive)
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 また、新型車を仕事で使うときに、運転者が荷室から荷物を取り出しやすいように、運転席側の後部ドアに「パワースライドドア」を採用した。スズキの軽自動車として初めてである。