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 トヨタ自動車は2022年8月23日、同社の小型ミニバン「シエンタ」を全面改良して発売した。同社の車両設計・開発手法「TNGA(Toyota New Global Architecture)」を適用し、小型ミニバンとしての基本性能を高めたのが特徴である。5人乗り2列シート仕様と7人乗り3列シート仕様が選べる。

新型シエンタの外装
新型シエンタの外装
(写真:日経クロステック)
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 新型シエンタ(以下、新型車)では、ハイブリッド車(HEV)とガソリンエンジン車を用意した。HEVは同社のシリーズ・パラレル・ハイブリッド機構を採用。駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)を設定した。2WD車は最高出力67kWを発生する排気量1.5Lで直列3気筒のエンジンに、最高出力59kWのモーターを組み合わせる。動力用主電源は容量6.5Ahのニッケル水素電池を採用した。4WD車には、最高出力2.2kWのリアモーターが備わる。

 HEVの燃費性能はWLTCモードで28.8km/L(2WD・5人乗りタイプのXグレードの場合)だ。新型車の開発責任者を務めたToyota Compact Car CompanyのTC製品企画ZPチーフエンジニアの鈴木啓友氏は、燃料タンク容量が40Lあるので「一度の給油で1000km走れることが魅力だ」と語る。

HEVのフロントフード内の様子
HEVのフロントフード内の様子
(写真:日経クロステック)
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 ガソリンエンジン車は、排気量1.5Lで直列3気筒の自然吸気エンジンを採用する。変速機はCVT(無段変速機)を組み合わせる。燃費はWLTCモードで18.4km/L(2WD・5人乗りタイプの場合)となる。

 新型車のハイブリッドシステムとガソリンエンジンは、いずれも同社の小型車「ヤリス」と同タイプだが、シエンタの方が車両質量が重いため「変速機のギア比を変えている」(Toyota Compact Car CompanyのPresidentである新郷和晃氏)という。

 プラットフォーム(PF)には、TNGAに基づく小型車向けの「GA-B」を適用した。同社の小型車「ヤリスシリーズ」や「アクア」にも採用するPFを、ミニバン用に改良した。TNGAに基づくPFは2015年に発売した「プリウス」以来、同社の乗用車に順次採用されてきた。「2015年から改良を続け、小型車用に最適化し熟成させた」と新郷氏は話す。