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 「日本はAR(Augmented Reality)グラスに世界で最も関心のある国の1つだ。日本の開発者にはかなり期待している」

 こう語るのは、ARグラスなどを手掛ける中国Nreal(エンリアル) 副社長 兼 日本Nreal 代表取締役のJoshua Yeo(ジョシュア・イェオ、呂正民)氏だ。同社が開発するARデバイスは、2022年上半期の出荷台数がコンシューマー向けAR市場全体の約8割を占める。日本は同社が配布するソフトウエア開発キット(SDK)の利用申請者が「米国に次いで2番目に多い」(同氏)ことから、大きな期待感を示した(図1)。

図1 中国Nreal 副社長 兼 日本Nreal 代表取締役のJoshua Yeo氏
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図1 中国Nreal 副社長 兼 日本Nreal 代表取締役のJoshua Yeo氏
2022年8月24日に開催された新製品発表会に登壇した。なお、前日には中国では初となる製品発表会が開催され、Nreal CEO(最高経営責任者)のChi Xu氏がプレゼンテーションを実施した(写真:日経クロステック)

 日本Nrealは2022年8月24日、報道機関向けに新製品発表会を開催した。同イベントでは、同社のスマートグラス「Nreal Air」向けに、HDMI/Lightning端子を持つ端末に対応したアダプター「Nreal Adapter」を2022年9月末から販売開始すると発表注1)。さらに、2022年2月から日本で先行販売していた同製品を、同年8月23日から中国や米国でも販売開始したと発表した(図2、図3)。

注1)これまではUSB Type-C端子のみに対応していたが、新製品の「Nreal Adapter」を発表。Lightning端子を搭載する米Apple(アップル)の「iPhone」や、HDMI端子を搭載する各種ゲーム機との接続を可能とした。市販のHDMI変換コネクトと組み合わせて使う。

図2 スマートグラス「Nreal Air」を装着した様子
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図2 スマートグラス「Nreal Air」を装着した様子
実際に装着してみると、製品の軽さがまず感じられた。会場ではAndroid端末にのみ新インターフェース「Nebula」が搭載されており、複数ウインドーでのWebブラウジングなどを体験できた。iPhone接続時は基本的に画面ミラーリングに限られるという。本体にはスピーカーが搭載されている(写真:日経クロステック)
図3 HDMI/Lightning端子に対応したアダプター「Nreal Adapter」
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図3 HDMI/Lightning端子に対応したアダプター「Nreal Adapter」
外形寸法は幅61.4×奥行き45.4×高さ23.3mm、質量74g。連続駆動時間は約3時間(ストリーミング動画再生時)。映像出力は最大1080p、60fps(フレーム毎秒)に対応する。メーカー希望小売価格は8980円(税込み)(写真:日経クロステック)

 Nreal Airは、(1)競合製品と比べて低価格、(2)軽量、(3)フルHDの画素数――という特徴を持つスマートグラス。価格は4万5980円(税込み、2022年8月時点)で、質量は約79g(本体のみ)。「ソニーGのマイクロ有機ELディスプレーを搭載している」(Yeo氏)という。

 具体的な活用手段としては、スマホの画面ミラーリングによる“大画面”での動画視聴や、複数ウインドーを使ったWebブラウジングなどが可能。なお、使用の際はスマートフォンなどとの有線接続が必要である。「無線への対応を目指しているが、バッテリーや発熱、ICチップなどの課題を抱えている」(Yeo氏)と明かした(図4)。

図4 新インターフェース「Nebula」でWebブラウジング
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図4 新インターフェース「Nebula」でWebブラウジング
イメージ画像のため実際とは若干異なる(出所:日本Nreal)