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 米NVIDIA(エヌビディア)は2022年9月20日(現地時間)、次世代の車載SoC(System on Chip)「DRIVE Thor」を「GTC 2022」で発表した。2021年4月に発表した「DRIVE Atlan」を置き換える形で2024年に提供し、2025年モデルの車両への搭載を目指す。

2000TFLOPSの演算性能を持つ「DRIVE Thor」
2000TFLOPSの演算性能を持つ「DRIVE Thor」
(出所:エヌビディア)
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 中国・吉利汽車(Geely)傘下の高級電気自動車(EV)ブランド「Zeekr」がDRIVE Thorを搭載した車両を2025年初頭に生産する計画だという。一方、米Intel(インテル)子会社のイスラエルMobileye(モービルアイ)は、同社の車載SoC「EyeQ 5」を6個使ったZeekrの「レベル4」の自動運転車が、2024年に中国で販売されると発表済みである。次世代の車載SoCを巡り、エヌビディアとモービルアイの競争が激しくなってきた。

 エヌビディアが今回発表したDRIVE Thorは、8ビット浮動小数点(FP8)形式で最大2000TFLOPS(毎秒2000兆回)の演算性能を持つ。DRIVE Atlanに比べて演算性能を2倍に高めたほか、これまでの8ビット整数(INT8)形式に比べて、ニューラルネットワークの推論精度を高められるという。

 一方、モービルアイが2022年1月に発表した次世代の車載SoC「EyeQ Ultra」は、演算性能がINT8形式で176TOPSと控えめである。ただ、同社はソフトウエアやアルゴリズムを自前で開発しているため、レベル4の自動運転処理を1チップで実行できると説明している。チップの演算性能を最小限に抑えることで、消費電力やコストを削減する狙いがある。

 エヌビディアの車載SoCは、こうした演算性能の考え方がモービルアイとは大きく異なるようだ。同社の車載SoCのロードマップを見ると、2018年に演算性能1TOPS、2020年に30TOPS、2022年に250TOPSと高めてきた。2024年に1000TOPSのDRIVE Atlanを出荷する計画だったが、その代わりに2000TFLOPSのDRIVE Thorを提供する。

エヌビディアの車載SoCロードマップ
エヌビディアの車載SoCロードマップ
(出所:エヌビディア)
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