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 昨今話題の「Web3(ウェブスリー)」が実現することで、「推し活」による資産形成が可能になるかもしれない……

 2022年11月10日、東京工業大学オープンイノベーション機構/研究・産学連携本部が主催したイベント「Tokyo Tech OPen innovation 2022(オンライン開催)」で、ベンチャーキャピタルWiL(ウィル)パートナーの久保田雅也氏がWeb3の可能性について語った。

 久保田氏はWeb3のこれまでのWebの世界と異なる部分について、K-POPアーティスト「BTS(防弾少年団)」の「推し活」を例に述べた。推し活とは、自分の「いち推しのメンバー」のために活動をすることである。

 BTSが成長した最大の要因は、熱狂的なファンによる推し活のおかげだと同氏は言う。BTSの熱狂的なファンは「ARMY(アーミー)」と呼ばれる。アーミーはBTSが新しい曲を出すと、音楽配信サイトで上位になるための方法をアーミー同士が協力して探し、ランキングでトップになるように尽力する。また、BTSが韓国でインタビューに答えるとアーミーが自発的に100カ国語に翻訳して世界に発信するという。

 アーミーの存在が実質的にBTSの成長を支えたが、どれだけ貢献してもアーミーはその見返りとなる報酬を受けられない。しかし、Web3の世界では、こうした人たちにも利益を還元することが可能になる。