ルネサス エレクトロニクスは、プログラマブル・クロック・ジェネレーターIC/アッテネーターIC「VersaClockファミリー」の新製品「VersaClock 7」を2022年11月29日に発表した ニュースリリース 。HPC(High Performance Computing)やデータセンター向けアクセラレーター、エンタープライズストレージ、交換機、ルーターなどのITインフラ機器での適用を狙う。
新製品の位相ジッターは0.15ps(12k~20MHzにおける実効値の標準値)であり、既存VersaClock製品に比べて低い。一方でコア消費電流は300mAであり、既存品に比べて高い(図1)。VersaClockファミリー全体の特徴である、高いプログラマビリティーは継承している。すなわち、周波数や入出力レベル、汎用I/O(GPIO)端子の機能などをユーザーが設定できる。新製品ではワン・タイム・プログラマブル(OTP)メモリーまたはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を使って、最大27種類の設定が可能だという。
VersaClock 7は、クロックジェネレーターの「RC210」とクロックアッテネーターの「RC310」から成る。どちらも、水晶発振器の有無や出力数(12/8/5)が異なる5品種をそろえる(図2)。PLL(Phase Locked Loop)と、フラクショナルおよび整数デバイダーを内蔵し、10品種すべてで出力周波数は1k~650MHzと広い。出力インターフェースは差動(LVPECL/HCSL/LVDS/LP-HCSL)およびコモンモードのLVCMOSが選べる。