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 大村製作所(埼玉県東松山市)は「ものづくりパートナーフォーラム東京2022」(主催:日経ものづくり、2022年12月1・2日、東京都立産業貿易センター)で「環状液膜微粒化」方式による「JOノズル」を出展した(図1)。通常のスプレーノズルに比べて10分の1程度の空気圧で動作するのが特徴で、使用電力も8分の1程度に低減できる。液体をより小さな粒子にするとともに、空気と一様に混ざったミストを生成できる。

図1 大村製作所が出展した「JOノズル」
図1 大村製作所が出展した「JOノズル」
ブロワーで水を噴射している様子。ノズルの上方にわずかに白く見えるのがミスト。(写真:日経クロステック)
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 空気の流路を2系統持ち、それぞれの噴射口はノズルの軸に対して同心の内外2個の円環形になる。それぞれから出る空気流に挟まれた円すい形の薄膜のような領域に液体が出ていき、まもなく空気流にかき乱されて微粒化する。空気流にはスパイラル状に旋回する動きを与えてあるためだ(図2)。

図2 JOノズル(環状液膜式微粒化ノズル)の構造
図2 JOノズル(環状液膜式微粒化ノズル)の構造
内外2系統の空気流路を持ち、内側は液体の出口も兼ねる。(出所:大村製作所)
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 液体は、内外2系統の空気流路のうち、内側の流路にノズル内で合流させる。旋回する空気流により液体は流路の外側に押し付けられ、薄い膜状になって噴射口に到達する。