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 金型部品を製造・販売するパンチ工業は、3D計測で開発から量産までの時間短縮を支援する新サービス「3D計測パートナーズ」を「ものづくりパートナーフォーラム 東京2022」(主催:日経ものづくり、2022年12月1・2日、東京都立産業貿易センター)で紹介した()。金型や試作品などの形状を3Dスキャナーで測定。そのデータを分析して品質の確立を支援し、手戻りの削減につなげる。

図 3Dスキャナーで形状を測定した例
図 3Dスキャナーで形状を測定した例
約76万ポイントの点群データを取得し形状を把握した。(写真:松田 千穂)
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 同サービスが取り扱うのは、「金型の寸法検査では問題ないのに試作部品の仕上がりが想定と異なる」「量産品の性能がバラつくが、原因と推測される箇所の計測が難しい」「部品のどこかに変形がありそうだがどこを確認すればいいのか分からない」といった「なぜか分からないけれど、うまくいかない現象」(同社営業部商品開発課長の宮本卓氏)だ。同社の経験上、こうした現象には「形状が関係しているケースがある」(同氏)。

 そこで同サービスでは、現物を3Dスキャナーで測定して数万~数十万点の点群データを取得し形状を把握する。3D測定器が点と点の距離を高精度に測るのが得意なのに対して、3Dスキャナーは形状全体を捉える。そのため、想定外の位置に変形があったり、図面寸法外のゆがみやねじれが発生したり、といった「今まで見えなかった形状を可視化できる」(同社)。