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 鉄や非鉄の線材などを製造・販売するナミテイ(大阪府東大阪市)は、断面形状が連続的に変化する新開発の線材「ウルトラデフォームドワイヤー」を「ものづくりパートナーフォーラム 東京2022」(主催:日経ものづくり、2022年12月1・2日、東京都立産業貿易センター)に出展した(図1)。断面積は一定のまま厚さと幅が徐々に変化していくものをモーターのコイルに用いれば、占積率を高められる。

図1 断面形状が連続的に変化する「ウルトラデフォームドワイヤー」のサンプル
図1 断面形状が連続的に変化する「ウルトラデフォームドワイヤー」のサンプル
断面積は変えずに厚さと幅を変化させた線材。(写真:松田千穂)
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 開発品には、同社の主要技術である異形線の製造技術を生かした。異形線は、断面が円の線材を伸線・圧延して断面を「部品形状に近い形状」(同社)に仕上げた線材。分銅形やH形、4角形と円を組み合わせた形など、さまざまな形状に加工できる。ウルトラデフォームドワイヤーでは、断面が長方形の「平角線」と呼ばれる線材をベースに、厚さ・幅を徐々に変化させている。厚さ・幅を変えた後に一定にしたり、その後に再び厚さ・幅を変えたりと、用途に合わせて形状を設計できる(図2)。

図2 ウルトラデフォームドワイヤーの形状例
図2 ウルトラデフォームドワイヤーの形状例
用途に合わせて形状を設計できる。(ナミテイの資料を松田千穂が撮影)
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