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 ソニーグループ(ソニーG)は2022年12月6日に研究開発方針説明会を開催し、同社執行役専務兼CTO(最高技術責任者)の北野宏明氏が研究開発体制の強化に向けた組織の大幅な再編などを発表した(図1)。

図1 ソニーグループ執行役専務兼CTO(最高技術責任者)の北野宏明氏
図1 ソニーグループ執行役専務兼CTO(最高技術責任者)の北野宏明氏
2022年12月6日にメディア・アナリスト向けに開催した研究開発方針説明会に登壇した(写真:日経クロステック)
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 同社はパーパス(存在意義)として「クリエイティビティーとテクノロジーの力で世界を感動で満たす」ことを掲げている。北野氏は「研究開発はこのパーパスを長期にわたって実現し、未来に対応できる企業にするための基盤」と位置付けた。

 そして同社の事業を大きく展開させていくための中核の技術領域を「センシング」「AI(人工知能)」「デジタル仮想空間」と定義。これらの技術の連携によって、同社をAIおよびデータドリブンカンパニーとして変革していくとした。

 具体的な手法として、「現実世界のセンシングによって獲得したデータをAIが学習し、現実世界での画像・音声認識の精度を高めるループを強化する。同時に大規模なデータやAIによって、仮想空間やコンテンツを生成することが可能になり、そこから新しいデータが生まれてAIにフィードバックされ、現実世界のAIを強化するループが生まれる。こうした大規模AIを中心としたループをベースに、現実空間と仮想空間での事業価値の最大化を目指す」と北野氏は話した(図2)。

図2 大規模AIを中心としたループ
図2 大規模AIを中心としたループ
現実世界のセンシングによって獲得したデータをAIが学習し、現実世界での画像・音声認識の精度を向上。同時に大規模なデータやAIによって仮想空間やコンテンツを生成することが可能になり、そこから新しいデータが生まれてAIにフィードバックされ、現実世界のAIを強化するといループが生まれる(写真:日経クロステック)
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