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 スウェーデンVolvo Cars(ボルボ)から子供の置き去り防止センサーを受注したアルプスアルパインが、次の一手を準備中だ。搭載数を半分以下に減らせる次世代品を、2023年第2四半期にサンプル出荷する予定である。早ければ2025年ごろに量産を開始する見込みだ。

アルプスアルパインが開発した子供置き去り防止センサー
アルプスアルパインが開発した子供置き去り防止センサー
車内に配置し、子供の有無や動きを検知する。(写真:日経Automotive)
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 ボルボは、2023年に量産を開始する電気自動車(EV)「EX90」にアルプスアルパインの車内監視センサーを採用した。60GHz帯のミリ波レーダーで、車両1台当たり7個も搭載する。EX90は3列シートの7人乗りで、座席ごとに1個のセンサーを用意したわけだ。

ボルボの「EX90」
ボルボの「EX90」
2023年に量産を開始する新型電気自動車(EV)で、車室内全体をカバーする監視システムを採用した。(写真:ボルボ)
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 性能を高めた次世代品は、「1個のセンサーで座席1列分をカバーできる」(アルプスアルパイン)とする。つまり、3列シート車なら3個で車内全体の状況を把握できる。

 搭載数を半分以下に減らしつつ、次世代品は小型化も達成したという。センサーの寸法は長さ55×幅35×厚さ11~15mmほどで、競合他社の開発品より小さい。例えば、韓国Hyundai Motor(現代自動車)が採用したルクセンブルクIEEの製品は67×48×17mm。東海理化が2025年の量産化に向けて開発するセンサーは64×54×16.7mmである。