全1150文字
PR

 パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)とパナソニック くらしアプライアンス社(以下、パナソニック)は、トイレの便器に設置して自動で排せつ状況を記録する介護施設向けの排せつセンサーを開発した(図1)。2023年3月に発売する。トイレへの入退室時間、便尿量、排便形状と色、排便の画像撮影を自動で実行する。本製品はパナソニックHDが提供している介護施設向けの介護業務支援サービス「ライフレンズ」と連携しており、そのオプションとして提供を開始する。介護職員の見守り業務の負担軽減と、入居者のQOL(生活の質)向上を目指すとしている。

図1 排せつセンサーのイメージ
図1 排せつセンサーのイメージ
排せつセンサーは、センサーヘッドとそれを便器に取り付けるためのプレート、エッジコンピューターで構成される(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 介護施設には1人でトイレに行ける入居者と行けない人がいる。排せつの状況を把握することは健康状態の管理に重要だが、これまで介護施設では自力でトイレに行ける入居者の排せつ状況を確認するのが非常に難しく、自己申告に頼っていたという。そこでパナソニックは、自力でトイレに行ける人たちを対象に、プライバシーを配慮しながら排せつ状況をクラウドに記録できるシステムを開発した。排せつ物をカメラで撮影し、機械学習で便の状態を判定する(図2)。

図2 排せつセンサーの機能と評価項目
図2 排せつセンサーの機能と評価項目
自動で排せつ状況を記録することで、介護職員の負担軽減と入居者のQOL向上を目指す。(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]