コマツは2023年1月31日、2022年度第3四半期の連結決算を発表した。連結売上高は前年同期比26.0%増の2兆5392億円、営業利益は同54.9%増の3466億円、純利益は同49.1%増の2319億円と増収増益だった。連結売上高、営業利益、純利益はいずれも第3四半期累計で過去最高を更新。新車や部品サービスの売上増加、為替差益、販売価格の値上げなどが業績を押し上げた。
値上げ「早くやれば良かった」
主力セグメントの「建設機械・車両」では、2022年12月までに実施してきた販売価格の値上げについて、「(値上げを)もう少し早くやればよかった。効果が出るのが遅かった」〔同社取締役常務執行役員CFO(最高財務責任者)の堀越健氏〕と振り返った。実際、2022年度第3四半期の同セグメントの利益内訳を見ると、原価差による950億円減益に対して、販売価格差による増益は813億円と、コスト増に価格転嫁が追い付いていない。