マツダは2023年3月17日、社長交代人事を発表した。新社長兼CEO(最高経営責任者)に取締役専務執行役員の毛籠(もろ)勝弘氏が就任する。同年6月の株主総会後に正式に決定する。同社が同年3月17日に開いた代表取締役社長交代に伴う記者会見で毛籠氏は「私の役割は2030年に向けた経営方針の具現化と実行だ」と語った。
毛籠氏は、1983年マツダに入社。マツダモーターヨーロッパの副社長やマツダモーターオブアメリカの社長兼CEOを務め、2021年6月よりマツダの取締役専務執行役員としてコミュニケーションや広報、渉外、サステナビリティなどを統括してきた。
毛籠氏を新社長に選任した理由について、現社長の丸本明氏は「マツダモーターオブアメリカのCEOとして、北米を最も収益を上げる市場に変革してきたことを高く評価した。会社全体を俯瞰でき、将来を見据えた考え方や発言、内外のコミュニケーションに長けている点も考慮した」と話した。
今後、毛籠氏が取り組むのがパワートレーンの電動化だ。「電動化はカーボンニュートラルを達成するための手段の1つとして、避けては通れない」と同氏は語る。2022年11月に同社が発表した2030年に向けた経営方針では、2030年に生産するすべての車両に電動化技術を搭載することを目標として掲げている。この目標を具体的に推進していく。