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 スズキは2023年3月30日、オーストラリアApplied Electric Vehicles(Applied EV)と、自動運転に対応する電動車両向けプラットフォーム(PF)の開発に関する覚書を締結したと発表した。

 Applied EVは、自動運転車向けの電動化技術やソフトウエア技術などに強みを持つスタートアップである。スズキは2021年9月に、Applied EVと協業に関する基本合意書を締結。2022年には同社に出資し、具体的な協業の検討を進めてきた。

 今回合意した共同開発では、スズキの四輪駆動車のPFをベースにして、自動運転が可能な電動車両に向けたPFの開発を行う(図1)。また、同PFの生産や普及に向けたビジネスモデルの開発も行う計画だ

自動運転EVの試作車
図1 Applied EVが開発した自動運転EVの試作車
(写真:スズキ)
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 具体的には、スズキの軽SUV(多目的スポーツ車)「ジムニー」のラダーフレームをベースにする(図2)。同フレームに搭載する自動運転向けPFにはApplied EVの「Blanc Robot(ブランクロボット)」、同PFの統合制御システムには同社の「Digital Backbone(デジタルバックボーン)」を使う。

ジムニーのラダーフレーム
図2 ジムニーのラダーフレーム
(写真:スズキ)
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